普及進むがまだ1割足らず、ペットへのマイクロチップ埋め込み現状

2014/09/24 08:00

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ペットの識別手段の一つとしてマイクロチップを埋め込むというものがある。これは直径2ミリ、長さ12ミリほどの円筒形のガラスでカプセルで包まれた小さな電子標識機器で、専用のリーダーをあてることにより記録されている各種識別番号などを読み取ることが出来るシロモノ。いわば名札のようなものだが、電池などを必要とせず一度埋め込めば交換の必要はない。ペットに何らかのトラブルが生じても、このチップが埋め込まれていれば、登録データを介して身元が判明できるという次第。言語による意思疎通が出来ないペットにおいては、まさに命綱的な存在になりうるものだが、ライフメディアのリサーチバンクが2014年9月10日に発表したペットに関する調査結果によると、調査対象母集団のうちペットを飼っている人の中で、このマイクロチップをペットに埋め込んでいる人は8.3%であることが判明している(【発表リリース:ペットに関する調査】)。



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今調査は2014年8月29日から9月3日にかけて10代から60代の男女に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1200件。男女比、10歳区切りの世代構成比は均等割り当て。

先行別途記事にて解説の通り、今調査対象母集団では3割近くがペットを現在飼育している。

↑ 現在居住地でペットを飼っているか(再録)
↑ 現在居住地でペットを飼っているか(再録)

このペットを飼育している人に、現在の自分のペットに対してマイクロチップを埋め込んでいるか否かを聞いたところ、全体では8.3%の人が埋め込み済みと回答した。

↑ あなたのペットにマイクロチップを埋め込んでいるか(ペットを飼っている人限定)
↑ あなたのペットにマイクロチップを埋め込んでいるか(ペットを飼っている人限定)

男女別では女性の方がやや高めだが、これはそれだけペットへの気遣いがあるのと共に、マイクロチップを埋め込みする・できるタイプのペットを飼育している事例が多いからだと考えられる。今件調査項目では「どのタイプのペットを飼っているか」までは聞いていないため、マイクロチップの埋め込みが事実上不可能なタイプのペットを飼っていても「埋め込んでいない」にまとめて分類されてしまう。チップを利用できるのは大よそ犬や猫のような比較的大型の動物で、昆虫類などはあまり聞いたことが無い(【環境省の資料ページでも言及されているのは犬と猫のみ】)。

従って、今件調査ではマイクロチップをペットにつけている人は1割足らずと出ているが、装着可能なペットを有している人に限定して聞けば、もう少し値は高くなるものと想像できる(仮に犬と猫を飼う人がまったく複合しないとすれば、ペットを飼っている人における犬・猫飼育者は84.6%。よって大よそ1割と概算できる)。むしろマイクロチップの存在そのものを知らない人が2割近くも居ることの方が問題だろう。

ちなみにリサーチバンクでは同様の調査を2年前にも実施しており、その結果を併記したのが次のグラフとなる。大よそマイクロチップの普及は進んでいるように見える。

↑ あなたのペットにマイクロチップを埋め込んでいるか(ペットを飼っている人限定)(経年)
↑ あなたのペットにマイクロチップを埋め込んでいるか(ペットを飼っている人限定)(経年)

ただし女性の認知度が落ちているのは気になるところ。最近ではペットを取り扱った漫画でもマイクロチップが出てくるシーンを見かけるようになったが、まだまだ普及には程遠いようだ。


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