2026年6月度外食産業売上プラス3.3%…55か月連続の前年比プラス

2026/07/28 14:43

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2026-0728日本フードサービス協会は2026年7月26日付で、同協会の会員会社で構成される外食産業の市場動向調査における最新値となる、2026年6月度の調査結果を公開した。それによると同月の総合売上は前年同月比でプラス3.3%を示した。台風の接近をはじめとした天候不順や、土日の少ない曜日回りが客数を失速させたが、客単価上昇などに支えられ、売上高はプラスとなった(【日本フードサービス協会:発表リリースページ】)。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象としている。対象数は事業者数が230、店舗数は3万7231店舗。今回月は前回月と比較すると事業社数は増加、店舗数は減少している。

全業態すべてを合わせた2026年6月度売上状況は、前年同月比で103.3%となり、3.3%の増加を記録した。これは前回月から継続する形で55か月連続の増加。前年同月と比べると日取り(休日や土曜日の日数)の上では休日は1日少なく、土曜日は変わらず、売上の観点ではマイナス。気象環境では雨天日は東京は多く大阪も多い、平均気温は東京・大阪ともに低い。客足への影響判断はマイナス。

新型コロナウイルス流行に関しての5類移行やインバウンドの回復傾向などの動きから人の流れは増加し、これらが外食需要の高まりとともに売上増につながっている。今回月では台風の相次ぐ上陸に代表されるように天候不順の日が多く、客足を引っ張った。また日どりも客足の観点でマイナスに。しかし高単価の商品がよく動き、結果として客数は全体では前年同月比でプラス0.8%を示した。一方で客単価はプラス2.4%となり、結果として総合売上はプラス3.3%に。

業態別に詳しく動向を見ると、ファストフードは全体では前回月から継続する形で65か月連続のプラス(プラス5.1%)。ハンバーガーチェーン店がメインの洋風だが、そのメイン企業となるマクドナルドは、ファストフード全体をけん引するかのような好調さを示している。今回月では「引き続き期間限定やお得なキャンペーン商品の好評に加え、一部でサッカーW杯がデリバリー需要につながったところもあり」と説明されている。

牛丼チェーン店を含む和風は、客数はプラス6.7%、客単価はプラス1.3%となり、売上はプラス8.1%。麺類は客数マイナス0.1%、客単価はプラス4.4%となり、売上はプラス4.3%。和風は「夏の定番メニューや新メニューの好調に加え、昨年からの異物混入の影響も薄れ」との説明がある。持ち帰り米飯/回転寿司は売上がマイナス1.1%。「「回転寿司」の一部でお得な商品の拡充が好評で、普段使いの「弁当業態」の一部でも台風の影響が限定的なところがあったが、全体では客数減少が大きく」との説明が。

ファミリーレストラン部門は客数ではマイナス1.8%、客単価はプラス2.3%、売上はプラス0.5%。「洋風」では「低価格業態は引き続き堅調も、多くは天候要因と曜日回りで客数が失速し、単価上昇に支えられ」との説明がある。

パブ/居酒屋部門では、パブ・ビアホールの売上はプラス1.7%、居酒屋の売上はマイナス0.9%。部門全体では売上はマイナス0.1%を示した。「一部のスポーツ観戦ができるパブレストランがサッカーW杯の試合時間に合わせて営業し、売上を伸ばした」「全体では台風などの天候要因で客数減少が大きく、加えてオフシーズンで元々少ない宴会予約がさらに減少し、ビヤガーデンなど雨天の営業縮小もあり」とある。

ディナーレストラン(高級レストランに代表されるリッチスタイルな専門飲食店)は客数はプラス0.9%、客単価はプラス3.0%で売上はプラス3.9%を示した。「台風で団体客のキャンセルなどもあったが、週末の集客は比較的順調」「高単価業態や和食の食べ放題業態等の堅調」との説明がある。

↑ 外食産業前年同月比・全店データ(2026年6月分)
↑ 外食産業前年同月比・全店データ(2026年6月分)

↑ 外食産業売上前年同月比(業態別)(2026年6月)
↑ 外食産業売上前年同月比(業態別)(2026年6月)

現在は可処分所得の減少、中食へのシフト、お酒を飲む機会の変化など、居酒屋にはマイナスとなる環境の変化の真っただ中にある。もっとも居酒屋の業態そのものが時代に取り残されたわけではない。牛丼チェーン店の吉野家が展開している「吉呑み」が堅調さを示し、適用店舗数を続々と増やしている。

牛丼業界の動きやディナーレストランの動向を併せ見ると、外食産業でも消費の二極化が進んでおり、中庸的なポジションの市場が縮小している感は否めない。また消費者の中食志向の拡大や高齢化により、客の一部が奪われている・遠のいている雰囲気も見受けられる(特に持ち帰りができないファミリーレストラン)。吉野家やマクドナルドが夕食メニューに力を入れているのも、高齢化に合わせた動きの可能性も否定できない。さらにこれらの動きは総じて、客単価の引き上げという戦略目標にもつながっているとの解釈もできる。客単価の引き上げはファミリーレストランにも生じており、こちらも結果としては売上維持、さらには売上増につながる成果を示している。

テーブルにもソーシャルディスタンス新型コロナウイルスの影響だが、そもそも論として店舗が自主休業していれば客が来るはずもなく、営業しても(場合によっては自治体からの要請に従う形で)時短や販売品の制限を行うところも多く、イートインは客同士の距離を取るために収容効率が悪化、さらに来店客数そのものが三密忌避気運で少ないことから、客数は激減する形となった。企業も従業員のリスク回避で集団での外食をひかえたり、リモートワークの浸透で出社する人が少ないため催しで外食を使う機会が無くなり、これも大きなマイナスの影響を与えている。

特にその店舗スタイルや就業者向けのビジネスの色合いが強いパブや居酒屋は大きな痛手が継続していた。しかし業界側では2024年7月発表分で「2019年同月比につきましては、新型コロナの5類移行から満1年が経過したため、2024年5月度を以て掲載を終了いたしました」とコロナ禍前との比較値を非公開とし、それが今回月も継続している。少なくとも数字の上では、状況は改善しているようだ。解説コメントにもそれを裏付ける文言が踊る。

次回月の2026年7月分では、今回月に続き行動制限などは無く、気温は全国的に大変暑く、降水量は西日本で少なく東日本で多い。客足の動向はいくぶんの善戦が予想される。他方、原材料価格の高騰などは継続中であり、また人員数不足も深刻化しており、ビジネスの上では大変な状態が続くに違いない。


↑ 今件記事のダイジェストニュース動画。併せてご視聴いただければ幸いである



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