食料品は店頭価格上昇で堅調、衣料品・住関品はまずまず…2024年8月度チェーンストア売上高、前年同月比プラス3.8%

2024/09/25 15:11

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2024-0925チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2024年9月25日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2024年8月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2024年8月は食料品においては節約志向による買い控え傾向は継続しているが、農産物の相場高や店頭価格の上昇が後押しして堅調、衣料品は季節商品を中心にまずまずの動き、住関品も動きがよかった。結果として、売上総額の前年同月比はプラス3.8%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

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今データは協会加入の47社・9277店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は前回月比で24店舗増加、前年同月比で1519店舗減少している。売場面積は前年同月比92.7%となり、7.3%の減少。売場面積あたりの売上額は前年同月比でプラス2.5%を示す形となった。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……1兆869億7370万円(前年同月比103.8%、△3.8%)

・食料品部門……構成比:72.4%(前年同月比105.7%、△5.7%)

・衣料品部門……構成比:4.4%(前年同月比100.3%、△0.3%)

・住関品部門……構成比:18.3%(前年同月比107.4%、△7.4%)

・サービス部門…構成比:0.2%(前年同月比106.8%、△6.8%)

・その他…………構成比:4.7%(前年同月比76.5%、▲23.5%)

※販売金額には消費税額は含まず

食料品は価格上昇で堅調。
衣料品も季節物が動く。
農産品はじゃがいも、キャベツ、たまねぎ、トマト、ミニトマト、きゅうり、レタス、人参、ブロッコリー、きのこ類、カット野菜、カットサラダなどの動きはよかったが、枝豆などの動きは鈍かった。果物では、桃、西瓜、梨、ぶどう、バナナ、キウィフルーツ、カットフルーツなどは好調だったが、りんごなどの動きは鈍い。無駄を省く、手間をかけずに使えるカット系のセットは昨今のトレンドではあるが、個別商品の相場が高い時にはとりわけ人気が出る。そして相場安で農産品が不調な時にもカット野菜やカットサラダ、カットフルーツはよく動いており、野菜の相場動向を問わずに需要が高まっている感はある。最近は色々な野菜の組み合せをすることで種類も多様になり、例えば鍋物や野菜炒めなど、対象料理向けに用意されたものもあるほど。

畜産物は豚肉と鶏肉が好調で、牛肉が軟調。鶏卵、加工肉は軟調。

水産品は、刺身、まぐろ、かつお、ぶり、あじ、うなぎ、サーモン、さんま、かれい、カニ・エビ、漬け魚、冷凍魚、丸干、しらすなどの動きはよかったが、刺身盛合わせ、はまち、赤魚、塩鮭、干物、ほたて、あさり、ちりめん、魚卵などの動きはいまいち。惣菜では温惣菜は、フライ、天ぷら、オードブル、ピザ、唐揚げ、焼物、焼鳥が好調だった。要冷惣菜は、和・洋惣菜ともに好調。弁当、寿司も好調。その他食品は、米、水、飲料、牛乳、アイスクリーム、冷凍食品、レトルト食品、餅、パン類、乾麺、涼味麺、麵つゆ、カップ・袋麺、パスタ、デザート、シリアル、缶詰、水物、スナック菓子、和菓子、キャンディ、グミ、ビスケットなどがよかったが、乳酸菌飲料、インスタントコーヒー、豆腐、練製品、プリン・ゼリー、豆菓子、米菓、清酒、ウィスキー、焼酎、ビール、新ジャンルビールなどの動きは鈍い。

衣料品では紳士ものはカジュアルシャツ、ポロシャツ、クロップドパンツ、ショートパンツ、Tシャツ、婦人ものはワンピース、シャツブラウス、カジュアルシャツ、ポロシャツ、ボトム、カットソーなどが堅調。

住関品では日用雑貨品はテTVゲーム機、玩具、ペーパー類、ラップ・ホイル類、キッチン用品関連、トイレ・バス用品、行楽用品、防災用品、鍋、カセットボンベ・コンロ、花火、たばこなどの動きは好調だが、ランドセル、TVゲームソフト、カードゲーム、雑誌、文具、お盆関連商品、タオルなどの動きは鈍い。医薬・化粧品は、制度化粧品、スキンケア、UVケア、オーラルケア、衣料用洗剤・仕上剤、台所用洗剤、医薬部外品ドリンク、制汗剤、制汗シート、救急用品などの動きがよく、マスク、体温計、血圧計、除菌ジェル・シート、シャンプー・リンス、住居用洗剤、防虫剤、殺虫剤、除湿剤、健康食品は軟調。

「その他」項目は前回月から続く形で軟調さを見せ、マイナス23.5%。サービスはプラス6.8%とプラスに。サービスは旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われていたのだろうが、それでも健闘した。

次回月となる2024年9月は8月同様に新型コロナウイルスの流行という特殊要因があるが、行動規制のたぐいはなく、外出機会を後押ししている。気温は全国的に高く、特に北海道以外でかなり高い。降水量は東北と九州で多い。秋物の動きは鈍いものとなるだろう。


↑ 今件記事のダイジェストニュース動画。併せてご視聴いただければ幸いである



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