食料品は農産物の相場高や店頭価格上昇で堅調、衣料品は季節物が動く…2025年3月度チェーンストア売上高、前年同月比プラス2.2%
2025/04/24 14:29


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今データは協会加入の47社・9479店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は前回月比で34店舗増加、前年同月比で1441店舗減少している。売場面積は前年同月比92.4%となり、7.6%の減少。売場面積あたりの売上額は前年同月比でマイナス1.5%を示す形となった。
各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。
・食料品部門……構成比:70.1%(前年同月比104.1%、+4.1%)
・衣料品部門……構成比:4.7%(前年同月比103.7%、+3.7%)
・住関品部門……構成比:18.4%(前年同月比100.8%、+0.8%)
・サービス部門…構成比:0.2%(前年同月比88.6%、−11.4%)
・その他…………構成比:6.7%(前年同月比90.3%、−9.7%)
※販売金額には消費税額は含まず
衣料品は季節物が動く。
畜産物は豚肉、鶏肉が好調、牛肉が軟調。鶏卵は好調だが、加工肉は軟調。
水産品は、刺身、まぐろ、鯛、あじ、かつお、生鮭、真たら、塩鮭、漬け魚、あさり、海藻類などの動きはよかったが、ぶり、サーモン、いわし、さば、えび、さわら、うなぎ、干物、切身、ホタテ、はまぐり、ちりめんなどの動きはいまいち。惣菜では温惣菜は、フライ、オードブル、ピザ、唐揚げ、中華セット、焼魚などが好調だった。要冷惣菜は、和・洋惣菜ともに好調。米飯、寿司も好調。その他食品は、米、乳酸菌飲料、ヨーグルト、飲料、野菜飲料、冷凍野菜、冷凍果実、アイスクリーム、米飯パック、海苔、チルド、パスタ、レトルト、インスタントコーヒー、チョコレート、和洋菓子、デザート、果汁グミ、ビールなどがよかったが、牛乳、乳製品、チルド飲料、食パン、スナック、粉類、オリーブオイル、洋風調味料、缶詰、マヨネーズ、練製品、豆腐、リキュールなどの動きは鈍い。
衣料品では紳士ものはセットアップ、ジャケット、スラックス、カジュアルシャツ、春物アウター、婦人ものはビジネスセレブレイト、春物ジャケット、パンツ、シャツ・ブラウス、ニット、カットソー、春物アウターなどが堅調。
住関品では日用雑貨品は、ボトル水筒、トレーディングカード、カタログギフト、バケツ、ゴミ箱、文具、たばこなどの動きは好調だが、行楽用品、ペーパー類、鍋、フライパン、子供用おむつ、防災用品、雑誌、タオルなどの動きは鈍い。医薬・化粧品は、制度化粧品、総合感冒薬、鼻炎薬、スキンケア、オーラルケア、マスク、衣料用洗剤・柔軟剤、殺虫剤、防虫剤、除湿剤などの動きがよく、住居用洗剤、食器用洗剤は軟調。
「その他」項目は前回月から続く形で軟調さを見せ、マイナス9.7%。サービスはマイナス11.4%とマイナスに。サービスは旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われているのだろう。あるいは前年同月からの反動かもしれない。
次回月となる2025年4月は3月同様に新型コロナウイルスの流行という特殊要因があるが、行動規制のたぐいはなく、外出機会を後押ししている。気温は全国的に暖かく、特に北海道や東北、関東では平年よりかなり高い気温が記録されている。降水量は北海道や東北、中部で多い。衣料品の季節物の動きは今回月同様に、よく動くことだろう。
↑ 今件記事のダイジェストニュース動画。併せてご視聴いただければ幸いである
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