LINE、Twitter、Facebook…小中高校生における携帯での3大ソーシャルメディア類の利用状況

2014/08/03 19:30

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子供達の間に携帯電話、特にスマートフォンが普及浸透するにつれ、ソーシャルメディアやその類のサービスも大いに使われる状況となりつつある。どのサービスがどの程度使われているのかについては、色々な観点で興味関心の沸くところ。今回はデジタルアーツが2014年7月14日に発表した調査結果から、「携帯電話を持つ小中学生」という限定はあるが、その条件下における3大ソーシャルメディア類、具体的にはLINE、Twitter、Facebookの利用状況を確認していく(【発表リリース:≪未成年の携帯電話・スマートフォン使用実態調査≫小学校低学年の約7割が自分専用の端末を所有、女子高校生の約8割が望まないサイトが表示された経験あり】)。



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LINEが2/3、Twitterが3割、Facebookは6%


今調査は2014年6月20日から24日にかけて携帯電話(従来型・スマートフォンの少なくともいずれか一方)を持つ人に、インターネット経由で実施された。今件項目部分は小学生高学年・中学生・高学年の学校種類区分と男女区分で均等割り当てで行われており、有効回答数は618人。

今件調査対象母集団は携帯電話所有が前提のため、高校生はともかく小中学生ではそれぞれの学校に通う生徒の全体状況とは言い難い。しかし「携帯電話を持つ人において」という前提の上で、どのようなソーシャルメディアなどを知ることができるのが、次の結果。厳密にはブラウザ経由でサービスを利用する可能性もゼロとはいえないため、実態ではほんの少し数字が上乗せされる可能性はあるものの、わざわざアプリが用意されているのにそれを使わない状況も想定しにくい。アプリの利用者イコールそのサービスの利用者と見ても、実質的には問題は無い。

↑ 使用頻度の高いアプリ(3大ソーシャルメディア類)(小学校高学年-高校生)
↑ 使用頻度の高いアプリ(3大ソーシャルメディア類)(小学校高学年-高校生)

LINE利用率がほぼ2/3、Twitterが3割強、そしてFacebookが6.2%。小中高校生(小学生は高学年のみだが)で、しかも何らかの携帯電話所有者に限られるが、それでもこの普及率の高さは注目に値する。これらがすべてコミュニケーションサービスであることを考えると、かつてここまでの高い比率で、子供達の間に浸透したものがあっただろうか。かつての雑誌掲載による文通や趣味趣向によるイベントを介した交流などとはケタの違う状況であることは間違いない。

属性別に見る3大サービスの利用状況


続いて属性別に仕切り直して状況を確認する。まずは男女別の上で、学校種類別に仕切ったのが次のグラフ。

↑ 使用頻度の高いアプリ(3大ソーシャルメディア類)(男子、学校別)
↑ 使用頻度の高いアプリ(3大ソーシャルメディア類)(男子、学校別)

↑ 使用頻度の高いアプリ(3大ソーシャルメディア類)(女子、学校別)
↑ 使用頻度の高いアプリ(3大ソーシャルメディア類)(女子、学校別)

全般的に男子より女子の方が値は高く、今調査はもちろん他の調査でも明らかにされている「男子より女子の方がネット系口コミツールでもあるソーシャルメディアの利用性向が高い」件が立証される結果が出ている。Facebookの利用率は男女ともにほとんど変わらないが、高校生ですでに1割程度使われているのは、驚きと言えば驚き。

そしてLINEはといえば、中学生ですでに男子5割超、女子7割超の利用率が確認される。高校生ともなると男子で7割を超え、女子は8割半に達している。緊急連絡網的な連絡ルートの一つにLINEが使われているという話も、当初は冗談のように思えたものだが、この利用率を見るに冗談ではないことが認識できる。

興味深いのはTwitterの利用率。中学生までは1割にも満たないが、高校生になると突然男子で5割、女子で3/4を超える値を示す。利用しやすいスマートフォン用アプリが用意されていることに加え、高校生が好む他のエンタメ系メディア(テレビなど)で連動企画が展開されたり、Twitterで情報が公知されることが多いため、利用がうながされるものと考えれば道理は通る。



以下はやや余談。今件は小中高校生を対象とした調査だが、並行して子供を持つ保護者にも同じような質問をしている。そこで子供と大人それぞれの利用率を記したのが次のグラフ。両調査対象母集団間には親子の関係は無いことに注意。

↑ 使用頻度の高いアプリ(3大ソーシャルメディア類)(小学校高学年〜高校生と親)
↑ 使用頻度の高いアプリ(3大ソーシャルメディア類)(小学校高学年〜高校生と親)

子供の部分は最初のグラフの通りだが、大人との比較が面白い。LINEは16.3%とそれなりだが、Twitterはわずか2.3%に留まっている。ただし設問が「アプリの利用」で「使用頻度が高い」なので、ウェブベースでの利用の場合や、あまり使っていない事例もあるため、あくまでも子供と同じような高頻度での利用における比較としての程度で見るのが無難。

それにしても子供のソーシャルメディアの利用性向の高さには、改めて驚かされる。保護者が想定しないようなトラブルが生じるのも、これでは仕方あるまい……と諦めたのではそこで子育ては終了してしまう。保護者も必死に勉強を重ね、より高みに登り、正しい道を指南するべく努力が必要となるだろう。


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