小中学生が使っているSNSや通話アプリはLINEが一番、次いでツイッター
2014/07/19 10:00
スマートフォンが浸透するに連れ、ソーシャルメディアやチャット系アプリもまた小中学生に普及し、利用されるようになりつつある。その便宜性は否定できない一方、リスクも同時に高まるため、保護者の視点では複雑な心境に違いない。今回は英会話のGabaが2014年7月10日に発表した調査結果(【発表リリース:小中学生の教育とコミュニケーションに関する保護者調査】)から、小中学生におけるそれらのツール・サービスの利用状況を確認していくことにする。
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LINEが一番で14.4%
今調査は小学生または中学生の子供(末子)を持つ20代から50代の男女(保護者)に対し、インターネット経由で行われたもの。有効回答数は1000人。回答者性別と子供の学校種類区分(小学生低学年・同高学年・中学生)、子供の性別区分でほぼ均等割り当て。調査会社はネットエイジア。
次に示すのは回答者の子供が利用しているソーシャルメディアや通話・メールアプリ。もちろん利用する端末を保有させず、さらに貸すこともしない事例も多数考えられる。
↑ 小中学生が利用しているソーシャルメディアや通話・メールアプリ(複数回答)
具体的な最多回答項目はLINEで14.4%。子供達へのLINEの浸透ぶりが改めて把握できる。次いでツイッター、Google+、Facebookと続く。他方、利用させていないとの回答は7割近く。端末そのものを与えていない、貸さない事例も含め、小中学生にはまだ早いとの判断が多数派を占めている。
気になるのは「不明」が14.0%もいること。これは「何を利用しているのか分からない」を意味する。「保護者が子供のソーシャルメディアの利用状況を把握できていない」状況が1割を超える実態が確認されたことになる。
学年別とスマホ保有別
続いて属性別に状況の違いを見ていくことにする。まずは子供の学年区分別。
↑ 小中学生が利用しているソーシャルメディアや通話・メールアプリ(複数回答)(学年区分別)
LINE、ツイッター、Google+など主要ソーシャルメディアは学年が上になるほど利用率が上昇する。興味関心が高まり、分別がつくのと共に、スマートフォンやタブレット型端末などのアクセス環境を利用・保有する割合が上昇するのが要因。特にLINEは中学生になると3割が利用すると回答している。それらと共に「利用せず」の回答率も漸減し、中学生では5割を切る。見方を変えると「中学生の5割以上は何らかのソーシャルメディアや通話・メールアプリを利用している」ことになる。
留意するべき動きとしては、矢印で示した「不明」、「何を利用しているのか分からない」もまた子供の成長と共に増加すること。中学生では16.8%が保護者から見て何を使っているのか分からない事案が発生している。プライバシーの問題や子供が嫌がったり半ば隠したりなど、理由はさまざまだが、安全性の観点では好ましい状況とは言えない。
最後は子供のスマートフォン保有の有無別。スマートフォンを保有していなくても、使いたい時に保護者から借りたり、タブレット型端末やパソコンを使うというルートはある。しかしスマートフォンを保有していた方が、ソーシャルメディアなどは利用しやすいのもまだ事実。
↑ 小中学生が利用しているソーシャルメディアや通話・メールアプリ(複数回答)(スマホ保有別)
スマートフォンを保有する子供の2/3近くがLINEを利用している。いかにLINEとスマートフォンの相性が良いのかが改めて思い知らされる。LINEほどではないがツイッター、Google+、Faceookなどもまた、スマートフォンの保有で大きく値を底上げされる。一方、「利用せず」の項目はスマートフォン非保有では8割近く。多分にプライベート感の強いソーシャルメディアなどの利用は、利用時にのみ保護者から端末を借りたり、保護者の監視下で操作する場合が多いパソコンでは、使いにくいのだろう。
利用ソーシャルメディアなどはLINEやツイッターがメイン、成長するに連れて利用率が高まる、スマートフォン保有は利用の大きな後押しとなる。この3点が小中学生におけるソーシャルメディアなどの現状ということになる。7割近くが未利用という実態はやや意外だが、スマートフォンの保有で大きく左右されているところを見れば、納得もできる。
見方を変えると今後小中学生にもスマートフォンが普及するにつれ、これらの利用値も上昇していくことになる。保護者も複雑な心境を抱かざるを得まい。
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