3000億円近い買い超しに転じる…海外投資家、2週ぶりの買い超し(14/07/10)
2014/07/10 16:35
東京証券取引所は2014年7月10日付で、2014年6月30日から7月4日(7月第1週)分となる株式投資部門別売買状況を発表した。その内容によれば該当週に海外投資家が株を売った総額は5兆6083億5013万6000円なのに対し、買い総額は5兆8879億1183万1000円となり、差し引きで2795億6169万5000円の買い超しとなった。これは先週から転じる形で2週ぶりの買い超しとなる。法人は買い超しに転じ、個人は売り超しを継続、証券会社は売り超しに転じている(【東証:投資部門別売買状況の発表リリースページ】)。
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6月30日から7月4日における各部門別の売買動向は次の通りとなる。
・個人……3兆3196億6691万7000円/3兆0012億2508万1000円(3184億4183万6000円売超)
・海外投資家……5兆6083億5013万6000円/5兆8879億1183万1000円(2795億6169万5000円買超)
・証券会社……1952億1447万3000円/1736億0289万3000円(216億1158万0000円売超)
(それぞれ売り/買い(差し引き))
また、直近5週間における海外投資家の動向推移は次の通り。
6月9日-13日……1412億4253万5000円買超
6月16日-20日……2534億4602万9000円買超
6月23日-27日……813億4422万8000円売超
6月30日-7月4日……2795億6169万5000円買超
今回計測週では為替の変動で一時荒れた動きを示したこともあったが、中国のPMIやアメリカ雇用統計など複数の海外要因がポジティブな結果を示したことで、概して堅調な市場観となった。ただし株価そのものは天井感的な流れもあり、大きな値動きとはならなかった。場が動くにはもう少し大きめな材料が必要とされているようだ。
気になる海外投資家の動向だが、前週懸念されていた材料はとりあえずプラスの形で展開したため、市場が軟調に転じることはなく、安定した形となった。それなりの買い超しが期待されたが、実際には2800億円近くという、最近ではかなり大きめな買い超し額による買い超しとなり、安心感を覚えさせる結果が出ている。
次回計測週、すなわち現在進行週では、特段大きな材料も無い中で、じわりと下げ基調の展開が続いている。特に為替の円高化、そして本日の機械受注統計の数字の悪さがネガティブな材料となっている。半ば凪(なぎ)の状態で、少しずつ後ずさりをしている感はある。海外投資家の動向も、この限りではやや売り優勢、売り超しに転じてしまうかもしれない。
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