なるほど? 意外!? 諸外国の若者による日本のイメージを探る

2014/06/18 08:30

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寿司、天ぷら、フジヤマ、秋葉原…海外の人たちが抱くステレオタイプの「日本」へのイメージは多種多様だが、それらの実情は日本国内からはとらえにくい。昨今ではYouTubeや掲示板で日本国内の情景が伝えられ、それらに対する海外からの反応を見ることで、ある程度は確認できるが、それとて一部分の切り貼りでしかない可能性もある。今回は2014年6月に内閣府が発表した、日本や諸外国の若年層を対象にした意識調査【平成25年度 我が国と諸外国の若者の意識に関する調査】の公開値から、日本人自身も含め諸国の若年層が見た、「日本」に対するイメージについて確認していくことにする。



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今調査の調査要項については先行記事の【日本の若者が抱えるネガティブシンキング、各国比較で上位独走!?】を参照のこと。

今件調査では先行する記事で解説している通り「日本人」への印象を尋ねているが、同時に「日本」そのものへの印象も質問している。日本の若者自身にも尋ねており、若年層の日本に対する思いを知ることが出来て興味深い。



↑ 日本についてどう思うか(当てはまる言葉、複数回答)
↑ 日本についてどう思うか(当てはまる言葉、複数回答)

まず日本人の若年層に限って見ていくと、「科学・技術が進んでいる」「優れた文化・芸術」「治安が良く安全・安心」が高く、「良い政治」「地球環境問題に積極的」が低い。また他国との相対的な違いとしては、「発展途上国援助に積極的」「治安が良く安心・安全」「世界平和に貢献」が高めとなっている。特に後者は、日本人の若者が思っているほど、諸外国の若者は実感として認識していないという実態が出ている。若年層に限った話ではあるが、日本は自国が思っているほど他国からは、諸外国への支援や援助、国内の治安の良さについてポジティブな印象を持たれていないことになる。支援や援助に関しては、実状不足というよりは、アピール不足の点が大きいのだろう。

各国動向としては、先行する「日本人」への印象同様、韓国の特異性が目立つ。今件項目ではポジティブな選択肢が多いことから、例えば「優れた文化・芸術」「世界平和に貢献」など他国と比べて際立った形で低い値を示している。そして「その他・この中に無し」では特異的な高値を示しているのも印象的。

「優れた文化・芸術」ではフランスがもっとも高く、アメリカが続いている。他方「科学・技術が進んでいる」ではドイツやスウェーデンが高値を示しており、これらの国が日本の技術へ高い評価をしていることが分かる。ただしそのドイツでは「経済的に豊か」の値が低めで、「技術はあるが豊かではない」というアンバランスな視点で日本を見ているようすが透けて見える

全般的には日本国内への評価は高めで、対外行動ではやや低め。いわゆる日本の外交ベタを如実に表している感はある。国内問題で異様な低さを示す「良い政治」だが、これは日本への政治のみの話なのか、若年層全般における自他国を問わずの政治不信の表れなのかまでは分からない。もっとも、他項目で問われている「どのようなことが自国の社会で問題なのか」のうち「よい政治が行われていない」では、どの国も比較的高い値を示しており、それに連動する形で「就職が難しく、失業も多い」「若者の意見が反映されていない」の声も多く挙がっている。

↑ どのようなことが自国の社会で問題だと思うか(複数回答)(一部)
↑ どのようなことが自国の社会で問題だと思うか(複数回答)(一部)

若者の政治に対する不信、ネガティブな評価は、日本に対する意見だけでは無いと考えた方が良いのかもしれない。


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