スマホが後押し、依存意識が強いと利用率も高い!? 高校生のソーシャルメディア利用状況
2014/05/21 15:00


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スマホ利用者はソーシャルメディアも高利用
今調査は2014年1月7日から31日までの間、154校の都立の全日制・定時制の高等学校に対し、郵送法による無記名自記式質問紙調査方式で行われたもの。有効回答数は1万5191票。学年・性別区分はほぼ均等割り当て。
先行記事【LINE、ツイッター、そしてFacebook…高校生のソーシャルメディア利用状況】の通り、高校生の約9割はソーシャルメディア(など)を利用(書込みだけでなく閲覧も含む)し、一番人気はLINE、次いでツイッター(Twitter)、Facebookと続いている。

↑ ソーシャルメディアなどの利用状況(個別、高校生、2014年1月)(再録)
それではスマートフォンの利用状況別では、ソーシャルメディアの利用実態に違いがあるのだろうか。結果としては大ありで、スマートフォンを使っていない人のソーシャルメディア利用率は低く、最多利用率のLINEですら4割を切ってしまう。

↑ ソーシャルメディアなどの利用状況(個別、高校生、2014年1月)(スマホ利用か否か)
これらのソーシャルメディアは従来型携帯電話でも利用できなくはないが、スマートフォンの方が何倍も利用しやすいのは言うまでもない。スマートフォン利用者に限れば、LINEは93.9%、ツイッターは73.6%、Facebookですら26.3%もの高校生が利用していることになる。
また利用・非利用の差異をよく見ると、日本国内における後発組となるLINEやツイッター、Facebookなどは利用・非利用における利用率の差異が大きく(倍率換算で)、mixiやMobageなどのように従来型携帯電話が主流だった頃から浸透していたサービスでは、差異があまり出ていない。日本における展開において、早い段階からスマートフォンへの対応を積極的に行っていたサービスが、スマートフォンの普及の波に乗る形で、利用率を急上昇させていたようすがうかがえる。あるいは元々伸びる素質を持っていたサービス達において、導入時期ですでにスマートフォンが相当率普及していただけなのかもしれないが。
「自分はネットに依存している」の自覚とソーシャルメディアとの関係
次に示すのは、自己判断テストにおいてインターネットに依存している傾向がどれほどかを精査した結果で区分した、各ソーシャルメディアの利用実態。この自己判断テストの詳細は【スマートフォン保有者の方が「ネット依存傾向」は強い法則】を参照のこと。

↑ ソーシャルメディアなどの利用状況(個別、高校生、2014年1月)(ネット依存自己判断)
LINEで一部イレギュラーが生じているが、大よそ「高依存自覚」=「高利用率」となっており、これはどのソーシャルメディアでも変わらない。そして利用度合いの違いも、ほぼ一様となっているところが興味深い。もちろんこれは相関関係のみを示したもので、因果関係までをも立証したものではないが、ネット依存度合が強い人ほど、各ソーシャルメディアなどをよく利用している傾向が見受けられる。
ただしLINEとツイッターはやや別の動きが見られる。LINEは「中」の利用率が一番高く、「低」でも8割をゆうに超えている。LINEが依存云々は別として、不特定多数にまんべんなく普及しているようすが把握できる。一方ツイッターは「高」「中」で利用状況に差はあまり無く、「低」との差異が著しい。ツイッターの夢中になりやすさが透けて見えてくるというものだ。
詳しくは別途解説するが、高校生ではすでに8割超がスマートフォンを利用しており、今後さらに利用率が上昇することは容易に想像できる。この数年で恐らくは9割台に届くだろう。スマートフォン利用者におけるソーシャルメディア利用率の動向を見るに、今後さらにLINEやツイッターの高校生による利用率が上昇していくことになる。各方面で対応が早急に求められることは言うまでもあるまい。
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