「学校でパソコンやタブレット機の使い方を教える」小学校は1/3、中学校では2割程度
2014/03/22 15:00


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今調査は2013年10月から11月に渡って全国の公立小中学校の教員に対し、郵送法による自己式質問紙調査方法で行われたもの。今調査項目部分は無作為抽出による1103人が対象。うち小学校教員は520人、中学校は583人。
今調査に関する先行する記事にある通り、調査対象母集団の教員が属する学校では、7割前後でデジタルテレビや教員用パソコンが教室単位で、子供用パソコンは専用の教室において整備されている状況にある。

↑ 普通教室などで使える(常に、共有)ICT機器の整備状況(小学校、複数回答)(再録)

↑ 普通教室などで使える(常に、共有)ICT機器の整備状況(中学校、複数回答)(再録)
それでは教員たちはこれらのICT機器を活用し、どのような授業に取り組んでいるだろうか。回答事例から一部を抜粋したのが次のグラフ。

↑ ICTを活用して現在取り組んでいること(複数回答、一部のみ)
特に子供自身が操作に関わる項目を重点的に抽出した。これらの項目も合わせ、「ICTを活用して現在取り組んでいること」の実行には、必要なICT機器が学校内に整備され、十分足る技術を教員が有していることが前提となる。「パソコンやタブレットの使い方を学ぶ」は実機が無ければ不可能に近く、教え説く教員自身の知識が足りなければ子供が修得することも難しい。時間上のカリキュラムの設定に加え、機材の整備、教員の技術など複数の条件がそろってはじめて可能なこともあり、取り組み率は概して低い。
インターネット上に蔓延する情報のうち、必要なものを子供に取捨選択させて取り組ませるやり方の教育ですら5割に届いていない。パソコンやタブレット機の使い方自身になると小学校で1/3、中学校では2割程度。パソコンやネットをデジタルツールとして活用し、社会的な問題をシミュレーションゲームで遊びながら学ぶ教育に至っては小学校で1.7%、中学校でも4.3%でしかない(使えるゲームそのものがごく少数でしかないのも原因だろう)。

もちろんそのためには教員自身が「正しい知識を持つ大人」でなければならない。資料でも上記各項目で(今は取り組んでいないが)今後取り組みたいとの意見、回答率は押し並べて高く、やる気は十分以上に見受けられる(例えば「パソコンやタブレットの使い方を学ぶ」は小学校で71.9%、中学校で54.2%が「今後取り組みたい」としている)。それを実現化するためにも、学校側では環境の整備、そして教員自らによる正しい知識の習得が求められよう。
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