ネット友達の経緯、小中学生はLINE・高校生はツイッター

2014/04/04 08:30

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携帯電話(一般携帯電話とスマートフォンの双方)を介したインターネットへのアクセスにより、子供達は多種多様なコミュニティに参加できるようになる。当然そこにはさまざまな人との接触があり、リアルでの対面の是非を問わず、意見を交わし合い意思疎通をし、時として交友関係を築くことになる。今回は携帯電話をメインベースに、インターネット上で知り合った人とはどのような場でその機会を得たのかについて、2014年3月10日にデジタルアーツが発表した【未成年の携帯電話・スマートフォン使用実態調査】の結果を基に確認していくことにする。



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今調査は2014年2月17日から18日にかけて携帯電話(機種は問わず)を持つ小学4年生から高校生の男女618人、そして未就学児から高校生までの子供を末子に持つ保護者624人を対象とし、インターネット経由で行われたもの。携帯電話非保有者の子供は含まれない。また今件記事では保護者は対象外。

調査対象母集団のうちインターネット上で知り合った人とコミュニケーションをする人369人(59.7%)に対し、どのような「場」で知り合ったのかを複数回答で聞いた結果が次のグラフ。元資料には多数のサービスが提示されているが、上位陣のみをまとめてグラフ化している。

↑ ネット上の友達と知り合った経緯(子供限定、上位陣)(ネットで知り合った人とコミュニケーションする人限定)
↑ ネット上の友達と知り合った経緯(子供限定、上位陣)(ネットで知り合った人とコミュニケーションする人限定)

もっとも多い場、表現を変えれば「子供がコミュニケーションを交わす場として良く用いる場」はLINE。次いでTwitter(ツイッター)。この2サービスが4割台で群を抜き、次いでFacebook、mixiが続く。意外さを覚えるが、すでに高校生までの子供達において、Facebookはmixi以上の立ち位置にあるようだ。またオンラインゲームによる交流もそれなりに確認できる。

男女別ではLINEの人気ぶりは性別を超えている一方、ツイッターは女子に、オンラインゲームは男子に人気がある。Facebookなども男子よりは女子の方が利用場面が多い。

この6サービスに関して、子供の学校種類と性別区分で回答率の変化を見たのが次のグラフ。横軸がサービス名では無く学校・性別であることに注意。

↑ ネット上の友達と知り合った経緯(子供限定、上位陣)(ネットで知り合った人とコミュニケーションする人限定)(学校種類×性別)
↑ ネット上の友達と知り合った経緯(子供限定、上位陣)(ネットで知り合った人とコミュニケーションする人限定)(学校種類×性別)

学校種類が年上のものになるに連れて割合全体が増加するのは、サービスをより容易に利用できるスマートフォンの利用率が上昇すること、保護者などに許諾を受けてインターネットのサービス全般にアクセスできる人が増えること、そしてコミュニケーションサービスへの興味関心そのものが増加するのが要因。幼い時、小学生ではオンラインゲーム経由とする回答が多いのも、小学生時分ではコミュニケーションサービスよりもオンラインゲームへの興味関心の度合いが高いからに他ならない。

学校種類別に見ると、小学生ではオンラインゲームとLINE、中学生ではLINEのほぼ独壇場となる。特に女子小学生のLINE率が高く、男子小学生ではLINE以上にオンラインゲーム経由によるところが大きい。

中学生になると男女共にオンラインゲームは下火となり、LINEがさらに伸びる。ところが高校生ではLINEの勢いは女子において鎮静化し(男子はやや伸びる)、代わりに男女ともツイッターが大きく伸びていく。LINEもツイッターも特にスマートフォン上で使いやすいコミュニケーションツールとして知られているが、高校生のスマートフォン利用率が小中学生と比べて極めて高いのも、高校生のLINEとツイッター、特にツイッターの値が高いことに関係があるものと考えて間違いはあるまい。

↑ スマートフォン使用性向(携帯電話保有者限定)(子供)(属性別)(2014年2月)(再録)
↑ スマートフォン使用性向(携帯電話保有者限定)(子供)(属性別)(2014年2月)(再録)

また、中学生ではLINE、高校生ではツイッターが主流となるのは、前者が主に閉じられた関係間でのツールなのに対し、後者が本当の意味でのソーシャルメディアでオープンなやりとり・場の提供なのも一因。インターネットを介した交流という視点で、より大きな場へ足を踏み入れ、やりとりを望む姿勢、成長ぶりの反映の表れと考えれば道理は通る。

細かいところでは、高校生界隈でmixiがそれなりに使われていること、Facebookは世代・性別を超えてそこそこの値を示していることなど、興味深い結果も見受けられる。オンラインゲームからLINE、そしてツイッターへという大勢の流れと合わせ、子供達のネット上のコミュニケーションの場の変遷動向として、留意に値する結果といえよう。


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