朝食時のテレビはもはや定番、スマホのネットは1割強
2014/03/08 20:00
忙しい朝の時間帯における食事だからこそ、朝食時にはマルチタスク的に色々な事柄を同時にしがち。ドラマなどではお父さんが新聞を読みながら朝食を摂り、行儀が悪いとお母さんに叱られるシーンが定番だが、実際のところ朝食時の同時行為はどのような状況なのだろうか。パルシステム生活協同組合連合会が2014年2月26日に発表した、朝食に関する調査結果の中から該当する部分をもとに、その現状を確認していくことにする(【発表リリース:朝食に関する調査2014】)。
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今調査は2014年1月15日から17日に渡って、携帯電話を使ったインターネット経由で、週に1日以上朝食を食べる15歳から59歳の男女に対して行われている。有効回答数は1000件。男女比、10歳区切りの世代構成比は均等割り当て。調査機関はネットエイジア。
朝食を摂る際に、同時に行いそうな事柄を例示し、実際にそれをしているか否かを聞いた結果が次のグラフ。もっとも多くの人が同意を示した、朝食時の同時行為は「テレビを観る」で76.5%という結果が出ている。
↑ 朝食を食べている時に行っていること(複数回答)
朝食時間帯は大抵の局でニュース番組の類を放送している。昨今のニュース以外に天気予報や交通情報なども放送されているため、情報そのものは非常に有益。そこで時間節約のため、朝食を摂りながらテレビを観ることで、各種情報収集を行う意味もあり、テレビを観る人が多いのだろう。学生ならクラスでの話のネタも探せるかもしれない。また、テレビ視聴には視聴者側の操作が要らないこと、食事に専念していても音だけでの情報取得は可能なことなど、合理的なメディアともいえる。
次いで多いのは「家族と会話する」で37.3%。今調査対象母集団は独身・世帯持ちの条件分けはしていないので、回答者が一人暮らしで家族との会話そのものが不可能な場合もあり、値は必然的に低めとなる。また出勤・登校時間がかち合わなかったり、時間が足りなくて会話する暇がないこともあるだろう。1/3強という値が多いのか少ないのか、経年変化のデータが無いので単純比較は難しい。
目が留まるのは「携帯・スマホでネットする」と「PCでネットする」。それぞれ15.4%と5.2%という回答率を示している。前者はいつ何時でもスマートフォンを手放すことが出来ないスマホ中毒的な人によるものと考えられるが、7人に1人が「朝食時にスマートフォンなどを使ってインターネットにアクセスしている」という状況は、注目に値する。一方後者は食卓にパソコンを置く状況はイメージしにくいことから、一人暮らしなどの人がパソコンをセットしてある机に食事も置き、そのまま朝食を摂っている可能性が高い。この状況なら容易にイメージできる。
「スマホ飯」的行動について、回答者世代別にまとめたのが次のグラフ。
↑ 朝食を食べている時に行っていること(複数回答)(携帯・スマホでネットする)
やはり、あるいは当然かもしれないが、若年層の方が値は高い。20代では2割強の人が「朝食時にスマートフォンを操作しながらネットにアクセスする」と答えている。これがゲームアプリなのか、メール確認なのか、ソーシャルメディアへのアクセスなのか、それともニュースサイトの閲覧なのかは人それぞれだが、第三者の目から見てスマートフォンの画面をタップやフリックしながら食事をとる情景は、慣れていない人には異様に見えることだろう。
「新聞やテレビを観るのと同じではないか」と反論する人もいるに違いない。時代の流れの上での必然と思う人もいる。さらに時代が進めば、タブレット機を操作しながらの朝食スタイルを取る人も増加し、このような調査でも選択肢として挙げられるようになるだろう。とはいえ、高価な電子機器を汚してしまうリスクが多分にある「朝食時のスマートフォン操作」は、利用者本人にとっても、できれば避けた方が良い所業なのかもしれない。
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