Facebook、ツイッター、Googleプラス…主要ソーシャルメディアの利用度合い(ICMR2013版)
2014/02/15 10:00
携帯電話、特にスマートフォンの普及に伴い、急速に浸透を深めているウェブサービス、ソーシャルメディア。中でもFacebookやTwitter(ツイッター)は運営企業が上場を果たし、世界に股をかける形で展開し、公共機関も情報伝達手段の一つとして使うようになるなど、インフラと呼んでも問題の無いほどに高い利用率を示しているように見える。今回はイギリスの情報通信省が2013年12月12日付で同省公式ウェブサイトで公開した、世界各国の通信業界・メディアの動向を収録している通信白書の最新版【International Communications Market Report 2013】から、それらソーシャルメディアの主要国における利用状況について確認をしていくことにする。
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メインはFacebook、特異な日本
まずはパソコン経由でのソーシャルメディア利用状況。4つの代表的なソーシャルメディア、Facebook、Twitter、LinkedIn、GooglePlusを掲げ、それらを普段パソコンで使っているか否かを聞いた結果。
↑ 普段パソコンから利用しているソーシャルメディア(2013年8月、15歳以上、自宅や職場から)(インターネット利用者限定)
アメリカの値がやや低い感はあるが、ともあれ日本以外はすべての国でFacebookが最多利用率を示している。イギリス・イタリア・スペインでは7割を超える値すら確認できる。他のサービスを見るとイギリスやスペイン、アメリカはやや多め、ドイツやイタリアは少なめ、さらにオーストラリアとアメリカではLinkedInの利用がやや大きめなのが特徴的。とりわけドイツはFacebookですら5割台にとどまり、他の利用率も1割に届かないなど、消極的な動き。
もっとも特異なのは日本の動向。Facebookは24%と他国の数分の一。LinkedInにいたっては1%。そしてTwitterが27%で主要国の中では最大の値となり、Facebook以上に使われているとの結果が出ている。
白書でもこの特異性には注目しており、事実関係以上のことは触れていないものの、タイトルに「日本ではTwitterはFacebook以上にメジャーだ」と書き記すほどである。ツイッター関連の記事で何度か触れているが、短文による意思表示が日本人の特性にマッチしたこと、Facebookの日本語周りの対応がやや遅れたのに加え、Facebookの原則実名制が好まれなかったのが、FacebookとTwitterとの力関係の逆転を引き起こした原因だろう。
モバイルではソーシャルメディアの利用度合いは?
上記はパソコン経由での話。それでは一般携帯電話やスマートフォンなどの携帯電話ではどうだろうか。白書を探したが同じような条件で携帯電話経由の個々のサービスの利用動向を記したデータは見つからなかった。アメリカのFacebook利用率の値がやや低いことなども合わせて考えると、少なからずの人が携帯電話のみでソーシャルメディアを利用しているものと思われるだけに、調査が行われていないのは残念。
代わりにソーシャルメディア全体の利用度合いを示す値を見つけたので、それをグラフ化しておく。やはり日本の特異性が際立っている。
↑ 月一以上で携帯電話経由にてソーシャルメディアを利用している人の割合(携帯電話所有者限定、2013年8月、13歳以上)
イギリス・アメリカでは携帯電話所有者の4割が、ほぼ毎日その携帯電話を使ってソーシャルメディアにアクセスしている。常用と呼べる範囲まで含めると2/3に達している。パソコン経由ではアクセス度合いの少なかったドイツでも値はそれなりに高めで、多分に携帯電話経由での利用がなされているものと思われる。
日本はというと、ほぼ毎日利用者が1割、常用範囲でも1/4程度でしかなく、他国と比べて随分と低い値に留まっている。この動きについて白書側では特に説明は無く、むしろ「前年2012年と比べて利用頻度が落ちている」との解説まであるほど(他国は押し並べて利用頻度が上がっている)。高齢者層の利用度合いの少なさ、あるいは「LINE」の利用がカウントされていないのが一因かもしれない(厳密な仕切りをすると「LINE」はソーシャルメディアではない)が、今件項目でソーシャルメディアに関する定義の解説は無いので、確認は出来ない。
いずれにせよ今データに限れば、日本のソーシャルメディアの利用度合いは、パソコン経由でもモバイル経由でも、主要国と比べて低い値に留まっていることに違いない。今後スマートフォンの普及が進めば、あるいは変化が生じるのかもしれない。
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