バレンタインって何だろう? その意義を考え直す(2015年)(最新)
2015/02/06 16:10
半ば日本独自の慣習と成りつつある、バレンタインデーにおけるチョコレートなどのやりとり。ギフトスタイルとしてのチョコレートの種類も本命チョコ、義理チョコの他、友チョコや自分チョコなどまで発案・提唱され、単にチョコレートの消費イベント的に考える人もいるほど。チョコレートを手渡す立場にある女性陣においては、このイベントにいかなる思いを抱いているのだろうか。ライフメディアのリサーチバンクが2015年2月4日に発表した、バレンタインデーに関する調査結果をもとに「バレンタインデーはどのようなものか」について、女性陣の考えを見ていくことにしよう(【発表リリース:バレンタインデーに関する調査(2015年)】)。
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今調査は2015年1月22日から25日にかけて20歳から59歳の女性を対象にインターネット経由で行われたもの。有効回答数は1000件。世代構成比は10歳区切りで均等割り当て。
バレンタインデーは回答者自身にとってどのような意味を持つのか。選択肢をいくつか例示し、当てはまるものについて複数回答で答えてもらった結果が次のグラフ。
↑ 自分自身にとってバレンタインデーはどのようなものか(複数回答)(女性回答)(2015年)
最多回答の選択肢は「配偶者や彼に愛や感謝を伝える日」。常日頃から感じている、頭の中に思ってはいるものの、なかなか口に出来ない、体現化できない想いを、この機会とばかりに贈り物と共に相手に表すことができる、願ってもない日だと考えていることになる。首を縦に振る人も多いに違いない。また愛情とは少々ベクトルが異なるが、「お世話になっている人に感謝を伝える日」との認識も多い。
一方で、世間の喧騒を半ば醒めた目で眺めつつ、距離を置いたような感想を抱く「自分には関わりの無い行事」との回答も多い(単に環境上の問題かもしれないが)。大よそ1/4がこの意見を有している。バレンタインデー用のチョコレートを用意しない人が35.4%で、関わり合いの無い行事との認識を持つ人が23.0%なのは、少々かみ合わない数字ではあるが、10%ほどは自分から用意することは無いものの、「女性でも」友チョコなどでチョコレートを受け取ったり、あるいは子供にチョコレートの作り方を教えるなどで係わりを持つ場合があるのだろう。またはチョコレート以外の贈り物をするのかもしれない。
他方、コミュニケーションとは無関係に、ここぞとばかりに数々のチョコレートを楽しめるイベントとして、割り切って楽しむ人も多数見受けられる。大手を振って大量にチョコレートを購入できる数少ないチャンス(女性限定。男性でもできなくはないが世間の目が……)となれば、こんなに嬉しいことは無い。
これを回答者の世代別に仕切り直したのが次のグラフ。
↑ 自分自身にとってバレンタインデーはどのようなものか(複数回答)(女性回答)(世代別)(2015年)
全般的に若年層ほどバレンタインデーに色々な意義を見出し、歳を経るほどその意義の実感度は減少していく。特に「自分には関わりの無い行事」の回答が、歳と共に大きく上昇していくのが象徴的。歳を重ねて「今さら本命だの義理だのと騒ぎ立てるほどのものでもないし」「チョコレートをもらってもあまり好きでは……」という心境が大きく反映しているのだろう(実際、【世代別・単身世帯のお菓子支出比率(家計調査報告(家計収支編)(2014年)(最新)】を見ても、チョコレート系の菓子は歳を経るほど支出額が減っている)。
ただし「コミュニケーションを深める機会」の項目では、世代に関わらず比較的高い値を示している(その横の「面倒な行事」もほぼ同じ動きなのはご愛嬌)。チョコレートを手渡さずとも、バレンタインデーを感謝の気持ちを伝えたり、愛を再確認するための機会としてとらえてみてはいかがだろうか。
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