日本は高い方だった…主要国のクレジットカード所有率(ICMR2013版)
2014/02/05 14:30
ネットショッピングが広まるに連れ、支払方法としてもっともよく使われるクレジットカードの重要性はますます高まりつつある。他方、セキュリティの問題などから使用をひかえる人もいれば、諸般の事情でカードを持てずに使えない人もいる。今回はネットショッピングとも深い関係のあるクレジットカードの所有率について、イギリスの情報通信省が2013年12月12日に同省公式サイト上で発表した、世界各国の通信業界・メディア動向を記した通信白書「International Communications Market Report」の最新版【International Communications Market Report 2013】の値をもとに、主要国の状況を確認していくことにする。
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主要8か国、具体的にはイギリス、フランス、ドイツ、イタリア、アメリカ、日本、オーストラリア、スペインの15歳以上の人に、クレジットカードを所有しているか否かを聞いた結果が次のグラフ。世代構成による所有状況の違いが分かるよう、15歳以上全体の他に、15-24歳・25歳以上の2区分も追加している。
↑ クレジットカード保有率
今回取り上げられた国の中ではアメリカ、日本、オーストラリアの3か国が6割超えの高い割合を示している。特にオーストラリアでは成人の保有率が高く、25歳以上に限ると3/4近い値を示しているのが特徴。ヨーロッパ諸国は概して低めだが、それでもイギリスは半数を超える値を示している。だがそのイギリスも15-24歳では他のヨーロッパ諸国と変わらない低めの値で、成人の保有率が全体を引っ張っているのが分かる。
ドイツやイタリアは年齢とは関係が無く、押しなべて保有率が低い。先行する記事で解説しているが、この両国、特にドイツでは、オンラインショッピングをほとんどしない人の理由の中で、クレジットカードやデビットカードが無いからとする回答が他国よりも高い傾向にある。
↑ なぜオンラインショッピングをしないのか(複数回答、オンラインショッピング利用頻度が月一未満の人限定)(支払い周り)(2013年9月)(再録)
持っている人が少ないため、買い物をしたくともクレジットカードが使えずに断念するという、ネットショッピングの障壁としてカードの保有状況が立ちはだかる様子が確認できる。
日本はといえば、全体では64%、15-24歳に限定てしても34%と高い値に位置している。昨今急速に広まりつつあるプリペイドカードの利用理由に「クレジットカードを持っていない、持てないから」というのがある。日本のクレジットカードの普及率は高くないのでは? との考えも頭に浮かぶが、実際としてはむしろ高い状態にあるようだ。
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