タブレット型端末を実際にゲット、さてパソコンはまだ使う?(2015年)
2015/01/22 15:17
ライフメディアのリサーチバンクは2015年1月21日に、タブレット型端末に係わる調査結果を発表した。それによると調査対象母集団でタブレット型端末所有者では、所有してからパソコンを使わなくなった人は7%足らずでしかないことが分かった。使う頻度が減った人は3割強、変化が無かった人は6割強に達している。男女別では女性の方が、利用頻度が減った人の割合が多い結果が出ている(【発表リリース:タブレット端末に関する調査(2015年)】)。
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今調査は2014年12月26日から2015年1月7日にかけて10代から60代の男女に対し、インターネット経由で行われたもの。有効回答数は2400件。男女比、10歳区切りの世代構成比は均等割り当て。
搭載OSや入力インターフェイスの違いなどから、完全に代替できるわけではないが(一部機種ではほぼ互換性のある機能を持つものも登場している)、タブレット型端末はパソコン、特にノートパソコンに近い機能を有している。それではタブレット型端末を所有することで、パソコンの利用頻度にはどのような変化が生じているだろうか。
タブレット型端末所有者に、その端末を利用し始めてから、パソコンの利用頻度はどのような変化を見せたのかについて尋ねた結果が次のグラフ(「増えた」系の選択肢は無い)。全体では38.7%が頻度は減少したと答えている。そのうち6.7%はパソコンを使わなくなった、つまりパソコンで行っていたことをタブレット型端末にすべてシフトした状態。
↑ タブレット型端末所有後、パソコンの利用頻度に変化はあるか(タブレット型端末所有者限定(2015年)
同じ作業が同じ操作・スピードで行えて、機動性に優れているのなら、タブレット型端末を多用するのも当然の話。多少操作やスピードの上で難儀しても、それ以上のメリットがタブレット型端末にあれば、そちらを多く使いたくなる。例えばソーシャルメディアの利用なら、利用が固定されてしまうパソコン(ノートなら多少は可能)と、気軽に持ち運びが出来るタブレット型端末のどちらかを選ぶといえば、入力方法に苦労することが無い限りはタブレット型端末を優先して使うようになるだろう。
男女別では女性の方が、パソコンの利用頻度が落ちた、使わなくなったとの人は多い。先行する記事【所有者が語るタブレット型端末の利用シーン】で「テレビを観ながら」「ベッドでくつろいでいる時に」「家族や友人と話しながら」の利用スタイルでは、女性が男性を大きく上回る利用率を示している。このことから、タブレット型端末は機動力が買われ、積極活用された結果、パソコンの利用が相対的に大きく減ったものと考えられる。逆に男性は、パソコンで無いと処理が難しい作業が多分にあることから、タブレット型端末を所有してもパソコンの利用頻度に差異が生じない人が多いようだ。
大よそ7%が「パソコンは使わなくなった」、6割強がパソコンの利用頻度に変わりはない、男性より女性の方がパソコンのシフトの度合いが大きい。この状況は同じ調査対象母集団のうちタブレット型端末を持たず、欲しい人に対する「タブレット型端末を手に入れたら、パソコンの利用頻度にどのような変化が生じるか」という、仮説の状況に対する回答と、大よそ一致する。
↑ タブレット型端末を利用するようになった場合、普通のパソコンは必要だと思うか(2015年)(択一、タブレット型端末を購入予定か、欲しいと思う人限定)(再録)
保有前のパソコン・タブレット型端末間における利用に関する思惑と、保有後の実態との間にはあまり違いが無いのは、興味深い話ではある。今後タブレット型端末がさらに高性能化し、パソコンと同じような機能を有するようになった時、これらの値はどのように変化していくのだろうか。
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