写真や動画の共有アプリ、InstagramとPinterestの米利用性向
2014/01/10 14:30
米民間調査機関【Pew Research Center】は2013年12月30日に同公式サイトにおいて、同国内におけるソーシャルメディアの利用状況を調査した報告書【Social Media Update 2013】の内容を公開した。今回はその報告書を基に、動画や写真の共有サービスInstagramとPinterestについて、アメリカ国内における利用状況を確認していくことにする。
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今調査の調査要項は先行記事【より米社会に浸透するソーシャルメディア…Facebookとツイッターの米利用性向】の記載の通り。
「ネットを介した情報の共有」という考え方の普及と、写真や動画が気軽に撮れる機動力の高いデジタル情報端末であるスマートフォンの浸透により、InstagramやPinterestのようなサービス、アプリが注目を集めるようになった。個々のサービスの詳細は以前【Pinterest、Instagram、Tumblr…米におけるサイト上でのマルチメディア共有サービス利用動向】や【Pinterest、Instagram、Tumblr、確実に浸透中・サイト上での画像・映像共有サービス】で説明した通り。一言で解説すると「Pinterest…他人にも見せられる動画や写真のウェブ・スクラップブック」「Instagram…他のソーシャルメディアとの連動性が高い、動画や写真の共有アプリ」となる。
それぞれの利用者性向を属性別に見たのが次のグラフ。
↑ Pinterest利用経験(米、ネット利用者限定、2013年8月)
↑ Instagram利用経験(米、ネット利用者限定、2013年8月)
・男性より女性、高齢層より若年層の方がよく利用している
●Printest
・男女差が著しい
・50歳から64歳までの世代でも14%が利用している。世代間格差はそれほど大きくは無い
・高学歴、高年収ほど高利用
・地域による特性は無い
女性の利用性向は男性の4倍近くで全体の2割に届きそう
・64歳までの幅広い層で利用されている
・男女で利用率に違いはあまりない
・世代間格差が大きい。高齢者はほとんど使わない
・学歴、世帯年収による特性は無い
・都心居住者の方が利用率が高い
マルチメディア系の素材を扱う両サービスが、共に男性よりも女性に好かれているのは納得がいく。また撮影した写真を加工して他のソーシャルメディアに投稿するという、「編集」「他ソーシャルメディアへの利用」という機能がメインのInstagramでは、その機能の利用必要性なども合わせて考察すると、世代間格差が大きくなるのも理解できる(高齢者はそもそもソーシャルメディア利用率が低く、写真を撮っても編集加工する技術的余裕や欲求に欠ける)。またInstagramで地方利用者率が低いのは、撮影・加工する対象の多少によるものだろうか。
スマートフォンの普及により映像・動画が個人の懐に降りてきたことをきっかけとし、またソーシャルメディアによって「情報の共有」という概念が浸透したことで、InstagramやPinterestは少しずつ、確実に利用者を増やしつつある。日本ではまだまだこれからという感は否めないが、果たしてアメリカのような普及ぶりを見せるのだろうか。今後の動向に注目したい。
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