「あと50円で送料無料」「ならこれも買う!」経験あります?
2013/12/17 15:30
ジャドマ通販研究所は2013年10月8日付で、ネット通販の利用実態調査の結果を発表した。それによると過去1年にネット通販を利用した経験がある調査対象母集団においては、過去に「購入総額が一定額を超えると送料が無料になるため、衝動的に買い足してしまう」という「送料無料買い」をしたことがある人は83%に達していることが分かった。単なる「衝動買い」の50%をはるかに上回る値を示している(【発表リリース:「ネット通販に関する消費者実態調査2013」】)。
スポンサードリンク
今調査は2013年8月30日から9月3日にかけて携帯電話を利用したインターネット経由で、過去1年以内にインターネット通販を利用した経験を有する、15歳から69歳の男女に対して行われたもの。有効回答数は1000件。男女比、世代構成比は均等割り当て。実施機関はネットエイジア。
インターネット経由で通販を利用する場合、ごく普通に対象商品の購入意欲をもった上で購入するだけでなく、友達や有名人にお薦めされて買ってみたり、テレビや記事に記載された商品に目をつけて購入するなど、多種多様な動機がある。その中で衝動的、特定のきっかけを伴う購入行動を列挙し、これまでに経験があるか否かを聞いた結果が次のグラフ。
↑ ネット通販利用時に経験した衝動的・きっかけを伴う購入行動
経験者がもっとも多かったのは「送料無料買い」。冒頭でも解説しているが、買い物総額が一定額を超えると送料無料になるサービスで、ぎりぎりその一定額に届かないことから、本来購入する予定の無かった商品を買い足してしまうというもの。82.7%の人が経験ありとしている。
次いで多いのは「衝動買い」。さらに「ご褒美買い」「ついで買い」「大人買い」が続く。ある意味リスクが非常に高い「ほろ酔い買い」も7.0%の人が経験ありとしている。トイレは普通、衝動買いをしてしまいそうになる精神の高ぶりを納める最適な場所であるはずなのだが、そのトイレ内でつい購入(もちろんスマートフォンなどのモバイル端末経由)してしまう人も2.4%いる。むしろ日常生活内で数少ない、自分一人の空間だからこそ、つい普段ではありえない購入判断をしているのかもしれない。
これを男女別に仕切り直したのが次のグラフ。
↑ ネット通販利用時に経験した衝動的・きっかけを伴う購入行動(男女別)
多くの項目で女性の方が多い。元々ネット通販における購入性向自身、女性の方が高いことで知られているが、イレギュラー的な購入の機会も多いことが分かる。また、男女差の動きをよく見ると、女性は衝動的・突発的なきっかけではあるものの、それなりに目的意識のある購入行動で高い値を示しているが、男性は感情的・非合理的な事例で高めの値が出ている(「ほろ酔い買い」など)。
このパターン類推が正しいとすれば、例えば熱中したインターネットゲーム、特にスマートフォンなどのモバイル系ゲームで、「課金アイテム」に対し、第三者から見れば尋常とも思えない購入性向にひた走る傾向が特に男性に多いのも、理解できる気はする。
■関連記事:
【「さあ購入」「だけどやっぱり止めとこう」……ECサイトの躊躇理由は?】
【ネット通販選択 配送料が鍵】
【オンラインスーパー、ネックはやはり「送料」】
【「店頭商品で気になること、スマートフォンで検索」は4割強】
【スマートフォンとタブレット機、ネット通販での買い物性向を探る】
【「PCメインでスマホはサブ」スマホとPC両方持つ人が、今後ネットショッピングに使うのは?】
スポンサードリンク