アクション、コメディ、それともアニメ? 映画で好きなジャンルは何だろう?
2013/12/11 08:30
ディムズドライブのネットリサーチは2013年12月4日に、映画館に関する調査結果を公表した。それによれば調査対象母集団においては、もっとも好きな映画のジャンルは洋画ではアクション、邦画ではコメディであることが分かった。次いで洋画ではSF、サスペンス、邦画ではアニメーション、サスペンスが続いている。概して邦画よりも邦画の方が回答率が高いが、アニメなど一部ジャンルでは邦画の方が高い値を示している(【発表リリース:「映画館」に関するアンケート2013】)。
スポンサードリンク
洋画と邦画でそれぞれ異なる「好きな映画のジャンル」
今調査は2013年4月4日から19日に渡りインターネット経由で行われたもの。有効回答数は5548人。男女比は55.7%対44.3%。世代構成比は10代から60代と70代以上で、それぞれ0.5%・5.5%・20.8%・32.9%・24.0%・12.3%・4.0%。
調査対象母集団全員に、洋画と邦画それぞれにおける「好きな映画のジャンル」を複数回答で聞いたところ、最上位は洋画でアクション、邦画でコメディとなった。次のグラフは洋画・邦画の回答率を比較しやすいよう、あえて縦軸の区切りを統一している。
↑ 好きな映画のジャンル(複数回答)(洋画)
↑ 好きな映画のジャンル(複数回答)(邦画)
洋画で好かれているジャンルは群を抜いてアクションがトップ。それにSF、サスペンス、コメディが続く。「ダイ・ハード」「スターウォーズ」など、洋画でヒットセラーとなっている有名シリーズをすぐにでも多数頭にイメージできるジャンルばかりである。見方を変えれば、それらのシリーズものが人気を博しているからこそ、これらのジャンルが好かれているとも考えられる。
邦画ではコメディがトップで次いでアニメーション、サスペンスと続く。サスペンスの上位入りは洋画と同じだが、アクションやSFが順位を落としているあたりは、邦画のウィークポイントが透けて見える。
また「あえて縦軸の区切りを統一」したことで分かる通り、洋画と比べると邦画の回答率が概して低い。映画においては全般的に洋画と比べて邦画の魅力が低い、少なくとも好感度は低迷している状況がうかがえる。
洋画と邦画の比較をしてみる
洋画と邦画、それぞれ好感度上位10位を抽出し、好感度を並べたのが次のグラフ。西部劇・時代劇についてはやや無理があるが、同一のものとして集計した。
↑ 好きな映画のジャンル(複数回答)(邦画/洋画それぞれ10位以内)
アクションやSF、ファンタジーでは洋画が大きく邦画を引き離している。個々のジャンルでの著名・人気作品がどれだけあったのかを思い返してみれば、納得の行く結果ではある。一方、コメディ、恋愛、歴史/戦争はそれなりに競っている値であり、さらにヒューマンドラマ、アニメーション、西部劇/時代劇では邦画の方が値が高い。アニメを除けば多分に邦画においては身近な話をテーマとした作品が多いジャンルであり、親近感を覚える作品が多々登場するからこそ、好感度も高くなるのだろう。
さらにいえば、西部劇/時代劇は無理に一つにまとめたから仕方ないとして、アニメーションでは洋画を大きく上回る値が邦画に出ている。少なくとも今調査では唯一洋画を上回る邦画ジャンルとして、注目したいところ。特に濃いファン層が多い映画がしばしば話題を集めることを思い返せば、当然の結果ともいえよう。
■関連記事:
【なぜ「映画は観る」けど「映画館では観ない」のか】
【確実に進む「映画館離れ」とその理由】
【過去一年間の映画館での映画観賞者4割強、若年層ほど多い傾向】
【「映画は観る」が「映画館では観ない」、その理由とは】
【「映画館離れ」なのか「映画離れ」なのかを考えてみる】
スポンサードリンク