短時間、美味しい、栄養バランス、それよりも…就業者の昼食で一番求められている要素は?
2013/11/11 14:30
マルハニチロホールディングスは2013年11月8日に同社公式サイトにおいて、働く人たちの昼食と社員食堂に関する調査結果を公開した。その内容によれば就業者から成る調査対象母集団のうち、お金を出して昼食を購入する機会が多い人においては、「値段の安さ」をもっとも重要視していることが分かった。7割近い人が「昼食選択時には値段の安さを重視している」と答えている。次いで「時間がかからない」「美味しい」などが続いている。男女別では概して女性の方が要望が多いが、特に美味しさや栄養バランスなどの点で、男性より注力の大きさが目立つ結果が出ている(【マルハニチロホールディングス:発表リリース一覧から「ビジネスパーソンのランチと社員食堂に関する調査】)。
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昼食は何より安さが一番
今調査は2013年9月18日から24日にかけて、携帯電話によるインターネット経由で、就業者に対して行われた。有効回答数は1000件。男女比、世代構成比(20代から50代の10歳区切り)で均等割り当て。調査実施機関はネットエイジア。
先行記事にある通り、就業者で構成される今調査対象母集団では多くの人が昼食に中食(コンビニやお弁当屋で買った食品を職場で食べる)、外食、社員食堂などを利用している。
↑ 勤務日にどこで昼食を取ることが多いか(複数回答)(再録)
それではそれら「昼食のたびにお金を出して購入している人」においては、どのような点を重視しているだろうか。複数回答で聞いたところ、もっとも多くの人が重要視していたのは「値段が安い」だった。67.8%の人が、昼食に安さを求めている。
↑ 勤務日の昼食では何を重視しているか(外食・中食・社員食堂多用者、複数回答)
唯一過半数超えの項目がこの「値段が安い」で、幅広い層からの同意意見であることが分かる。もっとも就業者のお財布事情や、ほぼ毎日支払が生じることを考えれば、少しでも倹約できるように値段を気にするのは当然の話といえる。
次いで多い意見は「時間がかからない」。「女性は持参弁当派多数…何をどこで食べるか、働き人の昼食事情」でも少し触れているが、昼食に費やす平均時間は男性が22分、女性は29分。頼んでから料理が到着するまでに20分も30分もかかるような場所では、とてもではないが時間が足りない。頼んですぐ、精々4分から5分程度の待ち時間でないと、食を楽しむ時間すら確保できなくなる。
内容的な項目は「美味しい」「栄養バランス」が最上位。それぞれ3割近くの回答率。見方を変えれば就業者の昼食においては、「美味しさや栄養バランスなどの中身より、安さや短時間さといった点が重視される」ことになる。某牛丼チェーン店のキャッチコピー「うまい、やすい、はやい」がまさに当てはまる結果だ(順番は異なるが)。
女性は「はやい」より「うまい」が好み
これを男女別に仕切り直してグラフ化したのが次の図。
↑ 勤務日の昼食では何を重視しているか(男女別)(外食・中食・社員食堂多用者、複数回答)
第一印象として青より赤の棒の方が長い項目が多い。つまり女性は男性よりも昼食に関する要望、こだわりが強く、多方面に渡っていることが分かる。また、こだわりの中身を見ると、
・男性…値段が安い、時間がかからない、美味しい
・女性…値段が安い、美味しい、時間がかからない
●男女差の大きい項目
・男性多し…量の多さ
・女性多し…美味しい、栄養バランス、会社から近い、ゆっくりできる、リラックスできる、分煙
という具合で、男女における昼食への需要の違いが見えてくる。要は、男性は効率とコストパフォーマンスを、女性は快適な環境を重視している感がある。
上記で挙げた通り、男性と比べて女性は昼食により長い時間をかける傾向がある。女性は単なる食事としてだけでなく、時間そのものも味わいながら昼食を過ごしているのかもしれない。
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