ツイッターでニュースチェック、米では8%・Facebookと比べて若く高学歴で高年収
2013/11/08 14:30
米民間調査機関【Pew Research Center】は2013年11月4日付で、同国内における主要ソーシャルメディア、Facebookとツイッターについて、主にそれらからニュースを取得する人を対象にした、属性傾向調査報告書【Twitter News Consumers: Young, Mobile and Educated】を公開した。それによると米成人のうちツイッターの利用者は16%で、その半数はツイッターを利用してニュースを取得していることが分かった。Facebookでは全成人のそれぞれ64%・28%が該当する。ニュース取得者の属性を見ると、概してツイッターはFacebookと比べ、若年層、高学歴層、高年収層の比率が高い傾向が見受けられる。
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今調査は2013年8月21日から9月2日にかけてアメリカ合衆国内に居住する18歳以上に対してオンライン経由で行われたもので、有効回答数は5173人。そのうち3268人はFacebookを、736人はツイッターを利用していた。
今調査対象母集団において、Facebookの利用者64%のうち、それを利用してニュースを取得していた人は37%。ツイッターは全利用者16%のうち8%がニュース取得に用いていた。ツイッター利用者の方がややニュース取得ツールとして用いている割合が高い。
↑ 米成人のグラフFacebook・ツイッター利用状況(2013年8月)
今件ではこの「ソーシャルメディアを用いてニュース取得をする人」にスポットライトを当てていく。まずはモバイル性だが、ツイッターはニュース取得者の85%が、Facebookでは64%がモバイル経由でニュースを取得している。
↑ 各ソーシャルメディア経由のニュース取得者に占める、端末別による取得率(米、2013年8月)
元々SMSをベースに開発されたツイッターは、モバイルとの相性が良い。Facebookのモバイル向けアプリも優れた出来だが、気軽さ・合致性という点ではやはりツイッターに劣る。ニュース取得者にとっても、気軽にシンプルな形で、斜め読みによる情報取得が可能なツイッターは、モバイルで特に好まれているのだろう。
男女別ではツイッターは半々だが、Facebookはやや女性の方が多い。
↑ 各ソーシャルメディア経由のニュース取得者における属性構造(男女別)
原報告書には特に解説は無いが、男性は就業中、あるいは出先でニュースを取得する機会が多いことから、男性比率がFacebookと比較して多くなっているものと思われる。「移動先での利用」に関しては、上記の「端末別取得率」で確認した通り。
次いでPew Research社の調査結果ではお馴染みの、世代・学歴・年収別の属性区分を見たのが次のグラフ。各ソーシャルメディアでのニュース取得者が、それぞれの区分ではどのような構成となっているかを示したものだ。
↑ 各ソーシャルメディア経由のニュース取得者における属性構造(世代別)
↑ 各ソーシャルメディア経由のニュース取得者における属性構造(学歴別)
↑ 各ソーシャルメディア経由のニュース取得者における属性構造(世帯年収別)
興味深いことに、そして冒頭でも触れた通り、それぞれのソーシャルメディア利用者におけるニュース取得者は、ソーシャルメディア以外経由も含めたニュース取得者全体と比べ、若年・高学歴・高年収の傾向がある。そしてソーシャルメディア内ではFacebook経由よりツイッター経由の方が、やはり若年・高学歴・高年収の傾向が見受けられる。
今結果について報告書では「多分にツイッターによって構成される『世論』はアグレッシブで過剰な動きを示すことがあり、世の中全体の挙動が大きく増幅された形で出る。また、必ずしも世間全体の意見を代表するような結果が出るとは限らない」として現状を分析しているものの、なぜこのような属性結果が出たかの説明はしていない。
普及率そのものの動向と合わせて推測すると、Facebookはすでに多くの人に広まっているため多種多様な属性の人が使い、ニュース取得にも用いているが、ツイッターは現在浸透過程にあり、比較的先進技術の早期取得を望む先駆者達(ギーク層)の利用が多いからだと考えられる。
先日【ツイッターのアクセス動向】や【ツイッターの売上推移など】でも解説したが、ツイッター社は近々上場を予定している。それに合わせ色々と機能の変更・拡充の様相が見受けられる。また上場で知名度・社会認知度が上がれば、さらに利用者も増加していくことになる。その際、今件の「ニュース取得者」の属性がどのような変化を見せていくのか。気になるところではある。
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