シェアされやすいリンクは新聞社サイトやYahoo!ニュース

2013/09/12 08:45

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電通グループの電通パブリックリレーションズは2013年9月6日、インターネット上の情報流通構造に関する調査結果を発表した。それによると「ソーシャルメディア上で」リンクを含めた情報を第三者にシェア(共有)した経験を有する調査対象母集団では、シェアの対象となりうるリンクとしてもっとも多くの人が挙げたのは「新聞社サイト」のものだった。次いで「Yahoo!ニュース」「ブログ記事」が続いている。トップの新聞社サイトのリンクは、特に男性陣が多くシェアしているのが確認できる(【発表リリース:電通PRがインターネット上の「情報流通構造調査」の結果を発表】)。



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新聞社サイト・Yahoo!ニュースの圧倒感


今調査の調査対象母集団の詳細に関しては先行記事の【SNSで拡散されやすいネタ元は友達のブログやツイート】で詳しく説明している。そちらで確認してほしい。

インターネットを用いて第三者に情報をシェアする場合、当然その情報の中に特定サイトへのリンクが含まれる事例がある。ツイッターで多用される、該当サイトのタイトルと概要、そしてリンクのみのシェアが良い例だ。


↑ ツイッターでの情報シェアの一例

リンク付きの情報をシェアする際には、そのリンク先が安全であるか・信頼できるかはもちろんのこと、シェアするに足る内容であるかも重要になる。セキュリティ上問題があるリンク先をシェアしてしまうと不特定多数に迷惑をかけることになるし(落とし穴がある道への誘導看板を掲げるようなものだ)、不正確な内容ではシェアした自分自身の信頼性も損なわれる(「シェア」という言い回しを用いているが、実の所自分自身の発言・情報公知でもあることに注意しなければならない)。

大抵の場合、それらを考慮した上で、リンク付きの情報をシェアすることになる。それでは具体的にどのようなリンクならば、シェアの対象となるのだろうか。見方を変えれば、どのようなリンク元ならば、シェアされやすいのか。


↑ どのようなリンクが張ってあったらシェアするか(複数回答)

トップは「新聞社サイト」で38.0%。セキュリティ上の安全面や内容そのものの(社会一般的に認識されている)信頼性の面で、まだまだ新聞が高いポジションにあることをうかがわせる結果となっている。また多くの情報において、新聞が一次ソースと成り得るのも一因だろう。

次いで「Yahoo!ニュース」が上位についている。これはYahoo!そのものがポータルサイトとして高い認知・利用度を持つのに加え、Yahoo!ニュースが多種多様な新聞社をはじめとした報道機関のニュースを集約しているからに他ならない。さらに日本ではYahoo! が老若男女を問わず「インターネット上のポータルサイト」として高い評価・認知を受けているのも一因といえる。

意外にも次の順位には「ブログ記事」が収まっている。ブログに書かれている内容は(対象ブログにより)珠玉混合ではあるが、リンクと内容をシェアするのに値するものも多い。

一方、いわゆる「まとめサイト」は「2ちゃんまとめ」「NAVERまとめ」「その他まとめ」も含め、他のサイト・サービスと比べてリンクされる割合はさほど高くない。しかし見方を変えれば、「TV局サイト」や「非ポータルのニュースサイト」に追いつきそうなほどの利用度を見せており、これらの「まとめサイト」がリンク付きでシェアする点でも、一定の存在感を得ていることが分かる。

新聞社にスポットを当ててみる


トップを走る新聞社について、詳細な属性別に見たのが次のグラフ。


↑ どのようなリンクが張ってあったらシェアするか(複数回答)(新聞社)(属性別)

先の記事「SNSで拡散されやすいネタ元は友達のブログやツイート」でも後半部分で解説したが、男性は概して口コミの過程を楽しむのではなく、情報そのものに興味関心を抱く傾向が強い。その際には確証度・精細度の高い一次情報を求めるため、(実態はともかく)その精度が期待できる新聞社のリンクをより好み、リンクをシェアする傾向がある。また中堅層以降より若年層、20代の方がシェア率が高いのは意外といえる。

他方女性は概して男性よりも低く、しかもシェア率のピークが30-40代となっている。新聞に寄せる信頼の点で、男性との違いが見て取れる。また信頼云々以前の問題で、新聞に記事として掲載される情報…事件・事故や政治、経済がメイン…に、女性の関心が薄いのも一因だろう。実際、同調査別項目にある「インターネットで拡散することのある情報の内容」では、事件・事故、政治、経済の点で男女に大きな違いが出ているのが確認できる。


↑ インターネットで拡散することのある情報の内容(複数回答、一部)

どれほど媒体に信頼を置いていても、注意を引く内容が掲載されていなければ、シェアのしようがない。女性の新聞社サイトのリンクシェアが低めなのも、これが原因だと考えれば道理は通るというものだ。



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