まとめサイトは20代前後が拡散情報のネタ元にしやすい法則
2013/09/10 11:30
電通グループの電通パブリックリレーションズは2013年9月6日に、インターネット上の情報流通構造に関する調査結果を発表した。それによると「ソーシャルメディア上で」リンクを含めた情報を第三者にシェア(共有)した経験を有する調査対象母集団で、「まとめサイト」は3割近い人が、「有名人など、友達以外のSNS」は4割近い人がシェア対象としていた。今回はこの2つのネタ元について、詳細を見ていくことにする(【発表リリース:電通PRがインターネット上の「情報流通構造調査」の結果を発表】)。
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今調査の調査対象母集団の詳細については先行記事の【SNSで拡散されやすいネタ元は友達のブログやツイート】を参考のこと。なお「スニーザー」とは情報拡散を行う人のことを意味する。
先の記事にある通り、インターネット上でシェアしたことがある話題が掲載されていたサイト(主にソーシャルメディア上で、情報・内容がシェアされやすいサイト)としては「友達のブログやSNS、ツイッター」「ニュースサイト、ニュースアプリ」が上位を連ねている。
↑ インターネット上でシェアしたことの有る話題が掲載されていたサイト(複数回答)(再録)
一方、「有名人やそれほど関わりがない人のブログやSNS、ツイッター(要は友達以外のSNS)」「まとめサイト(キュレーション的なブログやサイト、あるいは「NAVERまとめ」のような専用サービスを利用して構築されたもの)もそれなりに利用されている。そしてこれらは細かい属性別に見ると、上位陣とは大いに異なる傾向が確認できる。そこでこの2つについて、細部を見ていくことにする。
最初は「有名人やそれほど関わりがない人のブログやSNS、ツイッター(要は友達以外のSNS)」。全体としては36.5%の人が情報拡散時のネタ元として使っている。
↑ インターネット上でシェアしたことの有る話題が掲載されていたサイト(複数回答)(有名人やそれほど関わりがない人のブログやSNS、ツイッター)
【ツイッターのフォロー数は平均で100人、対象は友人・知人に芸能人】でツイッターの事例を解説しているが、女性は男性と比べてソーシャルメディア上の行動において、よりミーハーな動きをする傾向が強い。特に芸能人周りの情報取得にソーシャルメディアを使っている事例が多く、取得した情報は得てして公知拡散の対象となる。今回の調査でも、有名人をはじめとしたソーシャルメディア上の情報では、女性の方が高い値を示している。さらに若年層でとりわけ高い上、歳を経てもさほど利用率が下がる気配を見せない。男性と比べて女性はより「ミーハー」というところか。
一方、「まとめサイト」は次の通りとなり、こちらは世代間格差が如実に表れている。
↑ インターネット上でシェアしたことの有る話題が掲載されていたサイト(複数回答)(まとめサイト)
男性は20-30代、女性は10-30代が多用し、それ以外の世代は押し並べて低い値を示している。男女間では合計値はほぼ同じものの、男性は10代が醒めているものの20-30代がノリノリ。一方、女性は10-30代がほぼ同率で高めの値を示しているが、ピーク値は男性のそれよりも低い。男女とも若年層が多用している点では変わりないものの、「男性の方が集中している」「女性はやや幅広い世代で」という、少々のズレが生じているのが興味深い。
詳しくは別途機会で触れるが、例えば20代男性に限れば「まとめサイト」の情報拡散ネタ元としての利用度合いは、総合ではトップの「友達のブログやSNS、ツイッター」を超えている。情報ソースとして「まとめサイト」をどのように認識しているのか、ネット世代でもある若年層スニーザー特有の傾向として、注目すべき動向といえよう。
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