家族とのコミュニケーションに使いたいツール、携帯通話にメール、LINE等の無料通話ソフト

2013/09/02 11:30

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セルコホームは2013年8月29日、家族の絆と防災準備に関する調査結果を発表した。それによると30代から50代の既婚男女で構成される調査対象母集団においては、今後家族との意思疎通に使いたいツールとして最上位に挙がったのは「携帯電話による通話」だった。8割強の人が利用を望んでいる。次いで電子メール、LINEなどの無料通話ソフト、固定電話による電話が続いている。手紙や郵便などは1割程度に留まっていた(【発表リリース:家族の絆と防災準備に関する調査】)。



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家族交流に使いたいツールは携帯電話の通話と電子メール


今調査は2013年7月5日から12日にかけて携帯電話を用いたインターネット経由で、30代から50代の既婚男女に対して行われたもので、有効回答数は2000人。男女比、世代構成比(10歳区切り)はほぼ均等割り当て。調査実施機関はネットエイジア。

調査対象母集団に対し、現在使っているものではなく、今後家族とのコミュニケーションに使いたいツールを尋ねたところ、最上位に挙がったのは「携帯電話での通話」だった。83.8%の人が「使いたい」と答えている。今調査は携帯電話経由によるものなので携帯電話絡みの選択肢における多少の優位性はあるが、現在の携帯電話の普及率がほぼ100%であることを考えれば、その優位性も誤差の範囲にあると考えて良い。


↑ 今後、家族とのコミュニケーションに使いたいツール(複数回答、上位抜粋)

家族との交流には「意思疎通が出来れば良い」ということで「電子メール」を好む人も多いが(71.1%)、「携帯電話・通話」にはかなわない。やはり声を通じてやり取りをしたいとの想いが強いのだろう。

一方で同じ音声でも「固定電話・通話」は25.7%でしかない。これはそもそも論として固定電話を有していない世帯が増加しているのが一因。【固定電話数の移り変わり】にもある通り、IP電話などを含めても固定電話の加入契約者数は6000万件を切っており、人口と合わせて算出した単純普及率は5割でしかない(【各国の固定電話と携帯電話の普及率推移(先進諸国編)】)。また家族間の通話ならば格安、あるいは無料となる通話サービスに加入していれば、コストを大幅に削減できるのもポイント。

上位陣に比べると比率はやや落ちるが、「無料通話ソフト(LINEなど)」が3割近くに達しているのも目に留まる(「固定電話・通話」よりも多い)。意思疎通ツールとして使うにはお互いがそのツールを利用している必要があることから、この回答率は少なくとも3割近くが、家族皆LINEなどを使っていること意味する。同じ普及率ならば「ツイッター」もそれなりに高そうだが、情報の秘匿性・プライベート性を考えると、オープンな度合いが強いため、利用しづらいのだろう。

交流ツールの希望、世代間で大きな違いは無し


次のグラフは今件項目について、回答者の世代別で再計算したもの。


↑ 今後、家族とのコミュニケーションに使いたいツール(複数回答、上位抜粋)(世代別)

選択肢に「固定電話・通話」「手紙・郵便」などの非デジタル系選択肢が含まれているが、世代間の大きな違いは見られない。イメージ的には「若年層…デジタル系が多く、非デジタル系が少ない」「シニア層…デジタル系が少なめ、非デジタル系が多め」的な結果が思い浮かぶが、実際にはどの世代も概して「デジタル系が多く、非デジタル系が少ない」という結果になっている。

前述の通り今件が携帯電話を用いたインターネット経由によるものという前提はあるが、それでも50代の7割強が電子メールを、3割近くがLINEなどの無料通話ソフトを、家族間のコミュニケーションに使いたいという結果は、時代の流れというものを実感させられる。

無論今件は「ツール」であり、家族間のコミュニケーションには直接の会話・対話も大いに行われうる。しかし多忙な日常生活の中では、家族が相対する時間はさほどない。そのような状況の中、「携帯電話での通話」は直接相手の声を聴いて実態感を確かめ、「電子メール」や「無料通話ソフト(LINEなど)」で軽めのやり取りを交わすような、多方面での意思疎通が行われていくのだろう。


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