LINEは知人とのやり取り、ツイッターは暇つぶしや情報収集も…SNS毎に変わる高校生の利用目的
2013/08/29 07:55
リクルート進学総研は2013年8月1日に、高校生のウェブ利用に関する調査結果を発表した。それによると調査対象母集団でLINEやツイッターなどのSNSを利用している人に、個々の利用目的を聞いたところ、LINEは「友人・知人とのコミュニケーションツールとして」との回答がもっとも多く7割近くだったのに対し、ツイッターでは「暇つぶし」「最新情報の入手先として」の利用が5割強でほぼ同列に上位についていた。それぞれのSNSで利用目的に大きな違いが見受けられる(【発表リリース(PDF):高校生のWEB利用状況の実態把握調査2013より】)。
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今調査は2013年6月28日から7月1日にかけてインターネット経由で全国の高校生を対象に行われたもので、有効回答数は800人。
先に【高校生のSNS人気、トップはLINE、次いでツイッター】で記した通り、今調査対象母集団では主要SNS(今件ではLINE、ツイッター、Facebook、mixi、GREEを指す)において、もっともよく使われているのはLINE、そしてツイッターが続いている。
↑ 現在利用しているSNS(全体比)(再録)
そこで各SNSの利用者に、該当SNSを主にどのような目的で利用しているのかについて、複数回答で尋ねた結果が次のグラフ。リリースでは少なくとも5つの選択肢が確認できるが、個々のSNSへの回答上では上位4位までしか値が公開されておらず、いずれも1項目が空欄となっている。もっともそれらの項目は、上位4項目よりは回答率が低い。例えばLINEの場合は「有名人の動向チェック」は回答率が10.0%以下であることが推定できる。
↑ SNSの主な利用目的(各利用者限定、複数回答)(空欄は下位回答のため非公開値)
この結果を見る限り、高校生のSNSの利用スタイル・目的が、各SNS毎にある程度明確に区別化されているのが分かる。例えば「LINE」は友人や知人との意志疎通のためのもので、自分の普段の生活領域から足を踏み出した、いわゆる「外界」との情報のやり取り用の道具としてはあまり考えられていない。
一方「ツイッター」は「友人・知人との-」と「暇つぶし」「最新情報入手先」がほぼ同数回答値となっており、さらに「有名人の動向チェック」も値も高い。「LINE」のような「身内間の交流ツール」と「対外的な情報収集ツール」の双方を兼ねて用いているようすが分かる。やや余談だが、この混合ぶりが、昨今の「まるで身内のみに披露することを意図したような暴挙」のツイッター上での暴露、そして「炎上」の一因と仮説すれば、道理は通る。
個人実名登録が原則の「Facebook」では、身内間と「対外的な情報ツール」との類似感はツイッターに近いが、利用目的意識そのものは低め。さらに実名登録の利点を活かし、「昔の友人や知人との再開」を意図しているとの意見も多い。直上の「炎上」話も、ツイッターだけでなくFacebook上でも多発している実態を思い返すと、納得が行く。
他方、「GREE」や「mixi」では回答率そのものがやや低めで、しかも「暇つぶし」が際立って多いのが特徴的。両SNSでは少なくとも高校生の間では利用性向が減退気味だが、積極的な利用目的を持たれる場面が少なくなっているのが、その原因なのかもしれない。
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