コンビニ利用時の重視ポイント、2/3は「自宅から近い」
2013/08/05 11:30
ライフメディアのリサーチバンクでは2013年7月24日に、コンビニエンスストアの利用に関わる調査結果を発表した。その調査結果によれば調査対象母集団のうちコンビニ利用者で、そのコンビニを選択利用する際にもっとも重視するポイントは「自宅から近い」だった。約2/3の人が重視ポイントとして挙げている。次いで「通勤・通学途中に行ける」「職場・学校から近い」など、すぐに足を運べる場所にあることが重要視されている(【発表リリース:コンビニエンスストアの利用に関する調査】)。
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近さが何より大切
今調査は2013年7月12日から18日に渡り、10代から60代の男女にインターネット経由で行われたもの。有効回答数は1200人。男女比、世代構成比は10歳区切りで均等割り当てがなされている。
今調査対象母集団のうちコンビニを月一以上利用する88.2%の人に対し、その利用するコンビニを選ぶ際の重視ポイントについて、複数回答で尋ねたところ、最上位についたのは「自宅から近い」だった。67.0%の人が、自宅に近いコンビニだからこそ利用すると答えている。
↑ コンビニを利用する際に重視するポイント(複数回答、月一以上利用者限定)
多様なサービスが利用でき、機能面で「コンビニエンス(便利)」であっても、利用者の行動範囲内に無ければ、その人にとっては「コンビニエンス」では無くなる。利用者サイドからすれば、自宅のそばにあり、いつでもすぐに足を運べることこそが、「コンビニ」に不可欠な条件となる(特に行動領域が狭いシニア層には、切実な問題となる。【歩きは1キロ、自転車は3キロ……普段の生活で行ける距離】参照のこと)。
第二位の「通勤・通学途中に行ける」、第三位の「職場・学校から近い」も「自宅から近い」と本質的には同じ。要は自分の普段の行動領域内に存在するか否かが重要視されている。
それ以降になり、ようやく具体的なサービス・商品の充実度合いが上がってくる。「弁当・惣菜の充実」が最上位で、続いて「好きな商品がある」「飲み物類の充実」「デザート類の充実」が続く。コンビニが普段、飲食品を中心に頼られている様子がうかがえる。一方、かつてはコンビニの象徴でもあった「本・雑誌の充実」はわずか7.5%しかいない。
女性は商品への願望が強い
これを男女別に区分したのが次のグラフ。
↑ コンビニを利用する際に重視するポイント(複数回答、月一以上利用者限定)
男性は概して通勤・通学周りの回答率が高い。これは調査対象母集団が就業者に限定していないからで、女性の回答者には多分に専業主婦・パートなどの兼業主婦が含まれているため。その分、女性は「自宅から近い」の回答率が男性よりも高くなっている。
また女性は「好きな商品」「デザート類の充実」「お菓子の充実」の点で、男性よりも高い値が確認できる。これは就業状況とは関係なく、純粋に女性がそれらの商品を好み、チェックを欠かしたくないからに他ならない。昨今のコンビニスイーツやお菓子で、商品自身のパッケージだけでなく、展示棚も見た目の美しさに力を入れているのは、多分に女性をターゲットに据えているから。女性の需要に応えるための施策と考えれば、納得は行く。
なお上記でも触れたが、「本・雑誌の充実」は男女ともに低い。男性はまだ9.1%の値を示しているが、女性は5.7%でしかない。本や雑誌がコンビニにとって、十分な集客アイテムには成りえない現状を再認識できる次第である。
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