レシピサイトの利点は「レシピが豊富」「無料」、過半数は「料理本や雑誌を買わなくなった」
2013/07/31 15:45
クックパッドは2013年7月23日に、女性の料理に関した意識・実態調査の結果を公開した。その内容によれば調査対象母集団のうちレシピサイトを利用している人においては、その利用理由としてもっとも多くの人が挙げたのは「レシピが豊富だから」だった。85%の人が同意を示している。また「レシピが無料で手に入る」も82%と高い値となった。一方、レシピサイトを使うようになった変わったことの最上位には「レシピを見る機会が増えた」がついている。さらに「料理本や料理雑誌を買わなくなった」も過半数を超えており、レシピサイトは紙媒体の代替サービスとして活用されている状況が見て取れる(【発表リリース:クックパッド、料理に関する意識・実態調査を実施】)。
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豊富で無料、レシピサイトの利用理由
今調査は2013年6月28日から30日に渡って、インターネット経由で行われたもので、有効回答数は1245人。全員が女性を対象とし、世代構成比は20代から50代まで。未婚・既婚子供有・既婚子供無しで、それぞれ均等割り当てが行われている。調査機関はマクロミル。
今調査対象母集団では、そのうち81%の人がレシピサイトを利用している。その人たちに「なぜレシピサイトを使うのか」について複数回答で聞いたところ、最上位についたは「レシピが豊富だから」だった。85%の人がこの理由を挙げている。
↑ レシピサイト利用理由(複数回答、利用者(全体の81%)限定)
ほぼ同列で第二位には「レシピが無料で手に入る」が入っている。実質的にはこの二つを合わせ「豊富なレシピが無料で手に入るから」と考えて良いだろう。レシピサイトは大抵が無料で提供される(一部サイトでは、より便利な機能を用いるためには課金が必要な場合もある)。すべてのレシピをチェックするのは事実上無理があるが、自分が知らない料理や知りたい料理のレシピが、すぐに確認できるメリットは大きい。
またウェブサービスならではの長所、検索に対する評価も高い。第三位は「いつでも好きな時間に検索可能」。特定の料理名だけでなく、素材や調理法、サイトによっては調理時間など多数の検索要件を入力し、自分の好きな、望む条件下でのレシピを選ぶことができる。この検索機能を駆使し、「1メニューに対して多数のレシピが閲覧できる」ことができるのも、レシピサイトのメリットだ。
レシピサイトを使い始めて変わったこと
他にも「話題性の高いレシピがすぐに確認できる」「スマホやタブレット機でチェックできる」など、多彩な長所を持つレシピサイト。使い始めてどのような変化が生じたかについて尋ねた結果が次のグラフ。
↑ レシピサイトを使うようになって変化したこと(複数回答、利用者(全体の81%)限定)
もっとも多い回答は「レシピを見る機会が増えた」。直接料理を作る時に確認するだけでなく、色々と料理を探したり、さらにはごく普通にウェブブラウジングをするような、あるいは読書をする感覚で、サイト内の料理を縦断する。レシピサイト利用者なら一度や二度ならずとも経験があるはず。関連する料理を渡り歩くことで、新たな料理の発見や、料理へのモチベーションが高まることもある。「料理を作る機会が増えた」は、まさにその連鎖結果によるもの。
同じく過半数超えの回答として「料理本や料理雑誌を買わなくなった」がついているのも注目に値する。主婦にとって料理雑誌などは欠かせない存在で、主婦向け雑誌には料理特集やレシピコーナーを主軸に据えているものが多い。それらの集客魅力が、レシピサイトの普及で色あせることになったのは否定できない。
料理のレシピは食生活そのものや食材供給事情、料理需要の大きな変化が無い限り、数年、数十年単位で継続する価値を有する。そして次々と新しいレシピが考案され、蓄積されていくことを考慮すれば、データを整理整頓して検索が容易なインターネット上で展開するレシピサイトは、非常に相性の良い組み合わせといえる。
閲覧するツールは多様化していくが、レシピサイトそのものは今後も多くの人に支持され、活用されていくに違いない。また現時点では利用率はさほど高くないものの、「料理を作る人の共通の話題」であることから、コミュニケーションのツールとしても使われるようになるだろう。
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