ゆとりがある人44.4%、20代では53.7%…男性会社員のゆとり感をこづかい面から眺めてみる(最新)

2024/07/13 02:13

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2024-0707心理的な状態の一形態を表す「ゆとり」という言葉は、それに付随する文言により多様な意味合いを持つ。物事の考え方、他人とのやりとりにおける精神面、そして金銭勘定の上での余裕のある無し。今回はSBI新生銀行が毎年定点観測的に調査発表している「会社員のお小遣い調査」の最新版(2024年6月28日発表)を基に、「こづかい」の観点から男性会社員諸氏のゆとり感を確認していくことにする(【男性会社員のお小遣い額は39081円、女性会社員は34921円 「2024年会社員のお小遣い調査」結果について】)。

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こづかい面からの生活ゆとり感、若年層がやや余裕あり


今調査の調査要件などは先行解説記事【前年比1477円減の3万9081円…2024年の男性会社員こづかい事情(最新)】にあるので、そちらで確認のこと。

男性会社員の2024年における平均月額こづかい額は3万9081円となり、前年比で1477円の減少を示したのは、先の記事でお伝えした通り。

↑ 男性会社員の平均こづかい額(月額、年齢階層別、円)(再録)
↑ 男性会社員の平均こづかい額(月額、年齢階層別、円)(再録)

それではそのこづかい額で、男性会社員は「生活のゆとり感」をどの程度感じているのだろうか。「大いにゆとりあり」「まあまあゆとりあり」「やや苦しい」「大変苦しい」の4選択肢から自身の心境に一番近いものを一つ選んでもらい、前者二つを「ゆとり派」、後者二つを「苦しい派」として集計した結果が次のグラフ。

↑ 男性会社員におけるこづかい面から見た生活のゆとり感(年齢階層別)(2024年)
↑ 男性会社員におけるこづかい面から見た生活のゆとり感(年齢階層別)(2024年)

こづかいの額面の上では各年齢階層中一番高いのは50代だが、ゆとりの観点では40代と並び、一番低い値が出ている。単純にこづかいの金額の高低だけではゆとりがあるか否かは判断できないということだろうか。既婚者が比較的多いことから、子供にかかわる金銭的なプレッシャー(子供向けに自分の懐から出費しなければならない事案も想定される)が大きく、ゆとりを感じにくいのかもしれない。

20代はゆとり派が53.7%と年齢階層別では唯一半数超え。単に20代が、現状のこづかいの額面でもゆとりがあるような生活をしているのか、あるいは独身者が多いためにお金の自由が効きやすい、さらには子供などのために支出する可能性がほとんどないのが原因かもしれない。

一方で見方を変えれば、どの年齢階層でも4割以上、30代以上では過半数が「こづかいが今の金額では苦しい」との感想を抱いている。上を見渡せばきりがないが、昼食代や遊興費など日々の消費の中で、お財布事情の厳しさを覚え、ストレスを感じている人が多数いることは容易に想像できる。

経年変化でゆとり度合いを見ると


男性会社員のこづかいは額面上では横ばい、あるいは漸減の動きの中にある。そのこづかい額で生活上のゆとりを感じる人の割合は、大きな変化は見られない。

↑ 男性会社員におけるこづかい面から見た生活のゆとり感
↑ 男性会社員におけるこづかい面から見た生活のゆとり感

こづかいの使い道のトップを行く「昼食代」は500円台が続き(2021年以降は600円台に、直近2024年では700円台となったが、新型コロナウイルス流行の影響が大きいと思われる)、雑誌や新聞などもあまり買わなくなり、ニュースなどの情報取得もスマートフォンなどのモバイル端末で済ますようになる。低消費生活に慣れ、少ないこづかいの中でもやりくりをして、バランス調整をしているのかもしれない。2009年から2010年に大きく「ゆとり派」が増えて以降は、大きな差異が見られない。2017年では「ゆとり派」が大きく増加し、2013年を超える値を示し、それ以降はおおよそ「ゆとり派」が増える傾向があるように見える。

一方で2020年をピークにそれ以降2023年にいたるまで「ゆとり派」が減少しているのは、新型コロナウイルス流行の影響で生じている経済的苦境が影響しているのだろう。そして全体では「苦しい派」が過半数にあることに違いはない。2024年に大きく「ゆとり派」が盛り返しているのは、20代が全体を引っ張った結果といえる。

ちなみに2012年に発表された、「サラリーマンのお小遣い調査」(2023年までは「男性会社員のお小遣い調査」ではなく「サラリーマンのお小遣い調査」だった)における過去30年分のデータを収録した「サラリーマンのお小遣い調査30年白書」では、中期的には「大変苦しい」「大いにゆとりあり」が漸減し、「まあまあゆとりあり」が漸増、「やや苦しい」が横ばいの動きを示していると説明されていた。男性会社員が購入する物品の価格変動ややりくり、ライフスタイルの変化が、「まあまあゆとりあり」を増やし、結果として「ゆとり派」増加の動きを見せていたとのこと。

各年齢階層で均等にゆとりのあるなしが分散しているのなら、双方ですべて25.0%ずつの区分になるはずだが、実情はそうではない。

↑ 男性会社員におけるこづかい面から見た生活のゆとり感(年齢構成比)(2024年)
↑ 男性会社員におけるこづかい面から見た生活のゆとり感(年齢構成比)(2024年)

「ゆとり派」では30代までで53.9%なのに対し、苦しい派では46.8%しかいない。それだけ40代から50代に「苦しい派」が多いことが改めて確認できる。

また「ゆとり派」のうち未婚者は46.9%、「苦しい派」の未婚者は44.0%との結果も今調査では出ている。全体では45.3%であることから、いくぶん未婚者の方がゆとりを感じている人の割合が多いことになる。

40代以降、そして既婚者はこづかい以外でもストレスの多い属性であることを考えると、せめて金銭面でもう少し状況の改善を願いたいところではある。


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