ゲームをする時に一番良く使う端末はゲーム機? それとも……

2013/07/12 11:30

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総務省・情報通信政策研究所は2013年7月5日、「青少年のインターネット利用と依存傾向に関する調査」の報告書を発表した。それによると25歳までから成る調査対象母集団においては、「ゲーム」用の普段もっとも利用する情報通信機器は「ゲーム機」だった。1/3強の人が「ゲームをする時にはゲーム機をもっともよく使う」と答えている。次いで「携帯電話(一般携帯電話とスマートフォン双方)」「パソコン」が続く。世代別では小学校高学年は圧倒的にゲーム機が多いものの歳を経るに連れてパソコン、そして携帯電話に主流が移るようになる(【情報通信政策研究所:発表リリース一覧ページ】)。



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ゲーム用端末はゲーム機から携帯電話へ


今調査の調査要件などは先行記事【トップは「携帯メール」、次いで「携帯通話」…若年層は家族との連絡に何を使うか】を参考のこと。

今調査対象母集団に対し、普段「ゲーム」(特に指定はせず)をする際に、どのような情報通信機器を一番よく使うか聞いたところ、もっとも多い回答率を示したのは「ゲーム機」だった。33.8%の人が選んでいる。


↑ 「ゲーム」に普段もっとも利用する手段や機器

男女別では男性の「ゲーム機」率が圧倒的に高く、女性は「携帯電話」が多い。また「利用しない」も多く、各種機器を使わずにゲームをしている場面が多いことをうかがわせる。また男女で「携帯電話」「パソコン」の合計がほぼ同じ、両者の回答率がほぼ逆転しており、男女間における利用性向の違いが見て取れる。

学校区分別に見ると、小学生はきわめて「ゲーム機」が多く過半数に達している。「携帯電話」「パソコン」は少数派で、これはそれらの機器を保有する・利用する機会そのものが少ないのが最大の原因。歳を重ね学校が上になるに連れて、「携帯電話」「パソコン」が増え、「ゲーム機」が減っていく。

興味深いのは高校生までは「パソコン」が「携帯電話」を上回るのに対し、大学生以降は「パソコン」そのものの比率が減り、「携帯電話」がもっともゲームで遊ぶ際に使われる端末となること。生活の上で忙しさを増し、固定された場所でしか遊べない「パソコン」より、いつでもどこででも遊べる「携帯電話」の方が便宜性の高さを認識するようになるのだろう。見方を変えれば「大学生以上にとって『ゲーム端末』とは携帯電話」とすることもできる。

スマートフォンの保有・非保有別では保有者の方が「携帯電話」回答率が高い。これは携帯電話の中でもスマートフォンが、ゲームアプリなどでゲーム端末として多用されている実態を示している。一方、非保有者の「ゲーム機」率が高いことについてリリースでは「スマートフォン非保有者は歳下の人が多く、必然的にゲーム機の最多利用者が多いから」と説明しており、確かにその説明ならば道理は通る。

携帯電話・パソコン・ゲーム機に絞ってグラフを再構築


次に示すグラフは、携帯電話、パソコン、ゲーム機に項目を絞り、各属性別の回答率を棒グラフ化したもの。個々の属性でどれがゲーム端末として主役についているのかが分かりやすい構造となっている。


↑ 「ゲーム」に普段もっとも利用する手段や機器(携帯電話・パソコン・ゲーム機のみ抽出)

上記でも解説した通り、男女別では女性の携帯電話率が、学生世代別ではゲーム機からパソコン、そして携帯電話へと、ゲーム端末が高い値を示すようになっているのが分かる。

無論今件は「もっとも使っている情報通信端末」であり、「携帯電話」と回答した人がゲーム機やパソコンでゲームをしないわけではない。とはいえ、一日に遊べる時間が限られている以上、複数の端末を股にかけて毎日数時間ずつ遊ぶ人はごく少数に違いない。

特に元々多忙で自由時間が少ない若年層の年上区分、大学生以上にとっては、「すきま時間」でゲームを楽しめる「携帯電話」がゲームの主役になる。このうような結果が出るのも、十分理解できるというものだ。


■関連記事:
【スマートフォン、ゲームの期待は「お気軽に」「無料で」「シンプル」 そして「ワクワク」】(2011年4月)



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