吉野家の直近決算短信から「牛丼値下げ」の影響を確認してみる(2013年7月発表分)
2013/07/09 08:45


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↑ 吉野家ホールディングス営業成績(2014年2月期第1四半期)(百万円)
上記にあるのは今回発表された四半期決算短信を元にした、吉野家ホールディングスの営業成績。売上分部分がケタ違いなので、やや不格好な体裁となっているがご容赦願いたい。
売り上げは前年同期比でプラス6.6%と大きく増加したが、本業の利益を示す営業成績は前年同期の3億0400万円の黒字から7億5600万円の赤字に。本業外の利益も含めた経常利益は、前年年同期の4億1600万円の黒字から4億0300万円の赤字に。最終利益は4億9700万円の赤字(前年同期は1億2600万円の赤字)となっている。要は「売上アップだが利益は減った」という形。
これについて決算短信資料では吉野家の状況に関して、
「主要原材料の高止まりや、重点的に広告宣伝費を投下した」
と説明。円安や広告の大量投入などで原材料費が想定の通りには下がらない一方、費用が余計にかかり、売上は上がったものの利益が出なかったと説明している。
また吉野家ホールディングス全体での話だが(とはいえ吉野家単体で全体の約半分の売上を占めている)、諸表で確認すると、前年同期比では
売上原価……プラス14.5%
販売費・一般管理費……プラス6.6%
となっており、主に原材料の高止まりが利益圧迫の要因だったことが分かる。
【初の小盛サイズも・吉野家からねぎ塩ロース豚丼と牛カルビ丼、7月4日から発売】でも伝えたように、吉野家では7月4日から高単価商品となる「ねぎ塩ロース豚丼(夏季限定発売)」「牛カルビ丼」を新たに投入する。前者は期間限定だが、後者は定番メニューとなる。これらの導入で果たして収益改善が図れるか否か、引き続き動向を見極めたいところではある。
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