やはりスマホは「携帯電話」ではなく「携帯情報端末」、通話メインは1割を切る

2013/06/30 21:00

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東京工芸大学が2013年6月26日に発表した「ウェアラブル・コンピューターに関する調査」の結果データによると、スマートフォン利用者で構成される調査対象母集団では、自らのスマートフォンで「通話機能をメインに使っている」人は1割を切っていることが分かった。データ通信をメインにしている人は6割を超えている。各属性でこの傾向に大きな変化はないが、しいて言えば女性、若年層でより強いデータ通信重視の動きが見受けられる(【発表リリース(PDF):ウェアラブル・コンピュータに関する調査】)。



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今調査の調査方法などについては、先行記事の【スマホ利用者の5割近くは「無いと落ち着かない」、iOSはさらに高い傾向】で解説している。

スマートフォンには多種多様な機能があるが、根本部分まで立ち返ると、携帯電話としての前提定義となる「通話機能」と、スマートフォンでさらに進化した「データ通信機能」の2つに区切ることができる。そこでこの2機能の利用頻度・度合いについて5段階評価で尋ねたところ、「通話機能メイン」との回答は7.4%のみという結果になった。


↑ スマートフォンでのデータ通信比重(1点:通話機能がメイン-3点:どらちも同程度-5点:データ通信メイン)

ほぼ同じ位の度合い、つまり「3点」回答は全体で約3割。残りは「データ通信機能」重視で、4点・5点を合わせると6割を超えている。多くの人が「スマートフォンはデータ通信機能を多用していて、通話機能はあまり使っていない」利用スタイルをとっていることになる。

属性別に見ると、男性より女性、中堅層より若年層、AndroidよりiOSの方が、よりデータ通信機能への傾注度が高い。先の記事「スマホ利用者の5割近くは-」と同じ傾向であり、「アプリなどを多用する」は「スマートフォンへ傾注度が高い」「データ通信の利用度が高い」双方につながると考えれば道理が通る。

各属性の平均値、そしてデータ通信比重が高い人のみの比率でグラフを生成したが、属性傾向はほぼ同じ。大きな差異は無く、わずかに女性・若年・iOSの高さが確認できる。


↑ スマートフォンでのデータ通信比重平均値(高値=高データ通信比重)


↑ スマートフォンでのデータ通信比重(データ通信比重が高い人)

固定電話の必要性が薄れ、携帯電話で電話を集約している人が多い昨今では、スマートフォンの通話機能が無くなったとしたら、困る人も多い。その観点では、つまり「スマート”フォン”」である以上は通話機能は欠かせない。しかし利用頻度・重要性の点では、今後もさらに低下していくものと考えられる。



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