定期更新記事:CPD(国公債デフォルト確率)動向
2019/09/16 15:54
■CPD(国公債デフォルト確率)動向
CMAが毎日更新し上位陣を発表している、CPD(累積債務不履行確率、Cumulative Probability of Default)の値を定期的(現在は月一、15日前後)に取得し、その状況を把握すると共に、対象国の情勢や市場動向を精査する記事。更新開始は2010年1月掲載・2009年12月分。
データを配信していたCMAが2014年2月末をもってS&P CAPITAL IQと統合。それに伴いCPD値の公開も終了したため、今回企画に伴う記事更新も終了することになった。
↑ 公開終了を知らせるお知らせ。メール登録をしたものの配信はされず
★補足説明:
データの取得元はCMA Market Data(http://www.cmavision.com/market-data)内にあった「Highest Default Probabilities」。この場所では大きな変動を起こした国公債、継続的な監視が必要となる企業のリスク値などと共に、リスクの高い国・地域の国公債10位までが米に位置更新する形でリストアップされている。
CPD(累積債務不履行確率、Cumulative Probability of Default)はCDS市場などを元に算出された値で(CDS自身は【最近よく聞くキーワード「CDS」とは?】を参考)、CMEグループのCMA DataVisionが算出の上公開している値。具体的には「今後5年間にデフォルトする可能性」を示している。例えばA国国債のCPDが5%なら、A国国債が今後5年間にデフォルト(「支払い不可能」とお手上げしてしまう。厳密にはもう少し細かい条件がある)する可能性は5%と、「CDS市場などが判断している」ことになる。
【破たんリスク30%超えも!? 日本企業のCDS値をチェックし直してみる】で解説したが、CDSは厳密な計算のみならず、市場原理でも大きく左右される(計算だけで構成される市場は、すでに市場ではない)。しかもその市場参加者は一般の株式市場よりはるかに少ない。結果、市場関係者の心理や思惑でCDS値は大きく揺れ動く可能性がある。CPDもそのCDSをベースにしている以上、対象となる国債・公債のデフォルトの可能性を「完全無比な形」で示しているわけではない。さまざまな要因で「ぶれ」が生じてしまう。
CPDはあくまでも「市場が想定している」割合であり、国公債の「逆人気投票」の結果のようなものととらえるべき。CPDと実破綻リスクの関係を競馬で例えると「一番人気の馬が常に一等賞になるわけでは無い」となる。
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(2019.09.17.更新)
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