米成人の56%はスマートフォン持ち、2年前から1.6倍
2013/06/11 11:30
米大手調査機関の【Pew Research Center】は2013年6月5日、米国内におけるスマートフォンの所有性向に関するレポート【Smartphone Ownership 2013】を発表した。それによると調査対象となった米成人のうち56%はスマートフォンを所有しており、所有率は半数を超えていたことが分かった。一般携帯電話(フィーチャーフォン)は35%、非保有者は9%でしかない。2011年の同様調査と比べ、スマートフォンの保有率は1.6倍に増加している。
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今調査は2013年4月17日から5月19日にかけて、RDD方式で抽出された米国内に住む2252人の18歳以上の男女に対し、電話による口頭インタビュー形式で行われた。固定電話による回答は1125人、携帯電話は1127人(うち固定電話非保有者は571人)。携帯電話(スマートフォンと一般携帯電話(フィーチャーフォン)双方)所有者率は91%。言語は英語とスペイン語。インターネットユーザーは1895人。各取得データは国勢調査の結果に基づきウェイトバックが行われている。
次のグラフは2011年以降毎年Pew Research Centerが行っている、携帯電話に関する保有性向の推移を示したもの。2年前は35%でしかなかったスマートフォンが、直近では56%にまで上昇している。
↑ 携帯電話保有性向(米、18歳以上対象)
この56%という値は「携帯電話保有者の中で」ではなく「調査対象母集団全体で」、つまり「携帯電話非保有者」も含めた値であることに注意。ちなみに逆算すると、「携帯電話保有者中では61%がスマートフォン持ち」ということになる。
スマートフォンと一般携帯電話の保有率が逆転したのは2012年。一方で携帯電話を持たない人の割合も漸次減少しており、スマートフォンの普及が携帯電話全体の普及をも底上げしている様子がうかがえる。
両者の比率が逆転した期間をもう少し詳しく見たのが次のグラフ。ただしこちらは「携帯電話保有者」に限定されていることに注意。
↑ あなたの手持ちの携帯電話はスマートフォンか(米、18歳以上、携帯電話保有者限定)
グラフ中の「分からない」は多分にスマートフォンであり、例えば2013年5月は実質的には55%+5%=60%がスマートフォンと考えれば良い(上記の値とほぼ一致する)。
これを見ると2012年に入ると大きなかさ上げがあり、2012年2月から4月にかけてスマートフォンと一般携帯電話のシェアが逆転しているのが分かる(「分からない」をのぞいた場合)。この時期はiPhone4Sが浸透し始めた時期でもあり、またAndroid系端末が躍進し始めたタイミングとも一致する。各種攻勢が、スマートフォンを大きく牽引したと見て良いだろう。
一方、昨今ではシェアが5割強に達したあたりで、ほぼ横ばいを続けている。ただし最初のグラフにある通り、今まで携帯電話を持っていなかった人が少しずつスマートフォンに流れていることから、今後もスマートフォン人口は緩やかながらも増加していくことが予想される。
日本同様アメリカでも一般携帯電話が無くなることはない。しかし、スマートフォンの優勢化がさらに進んでいくことは間違いない。
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