平均フレンド数は425人…米未成年者のFacebook利用性向
2013/06/06 08:45
先日5月27日の記事【大人以上にソーシャルメディアに溺れる米子供達】で触れているように、アメリカ内の大手調査機関【Pew Research Center】は2013年5月21日に同公式サイトにおいて、同国内の未成年者によるソーシャルメディア利用の状況をまとめた報告書【Teens, Social Media, and Privacy】を公開した。今回はその内容から、Facebookを利用している米未成年者の、フレンド(この立場に登録したアカウントの情報は、自分のニュースフィードに逐次表示されるため、近況を知ることができるのをはじめ、色々な意思疎通が可能となる。ツイッターのフォロー者と同じ)数など利用性向について見ていくことにする。
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ヘビーな利用者が底上げする平均フレンド数
調査要項の詳細、言葉の定義などは先行して掲載した記事「大人以上にソーシャルメディアに溺れる米子供達」で解説済みなので、そちらで確認してほしい。なお今調査対象母集団のうち73%(588人)はFacebookを利用しており、今回はその人たちが対象となる。
まずは利用者全体のフレンド数。平均では425.4人だが、600人を超える人も2割いる。利用スタイルは人それぞれだが、結構ヘビーな数である。
↑ Facebookでのフレンド数(米2012年、12-17歳、Facebook利用者限定)
これを性別、世代別に区分して、さらに平均値に加えて中央値(対象者を多い順に並べ、その真ん中に居る人の値)を併記したのがこのグラフ。
↑ Facebookでのフレンド数・平均値と中央値(米2012年、12-17歳、Facebook利用者限定)
男子と比べて女子はフレンド数が150人ほど多く、14-17歳は12-13歳の2倍近い値を示している。世代別で歳が上ほど数が多いのは、単に対応が仕切れないだけの話だが、性別で女子の方が多いのは興味に値する。他のソーシャルメディア同様、インターネット上であったとしても女子はおしゃべりが好きなのだろう。
また、いずれの属性でも平均値より中央値の方が高い。これはいわゆる「ヘビーユーザー」が平均値を引き上げていることを意味する。特に女子は平均値と中央値の差が大きく、他の属性と比べてとりわけヘビーなフレンド数を有する人が多いものと考えられる。
ヘビーな利用者は利用頻度も……
このフレンド数の区分をそのまま用い、利用頻度動向を見たのが次のグラフ。
↑ Facebookでのフレンド数と利用頻度の関係(米2012年、12-17歳、Facebook利用者限定)
一目で「フレンド数が多い方が、利用頻度も高い」のが分かる。これが「フレンド数が多いので高頻度にアクセスして内容を確かめないと、話に追いつけない」のか、「元々ヘビーな使い方をしているので、利用頻度も高ければフレンド数も多くなるのか」、そのどちらを意味するのかまでは分からない。いずれにせよ、フレンド数が少ない人では3割足らずしかいない「一日数回アクセスする」高頻度の人は、フレンド数が多い人では2/3近くに達することになる。
もっとも他のデータを見ると、どちらかとえば「元々ヘビーな使い方をしている」の方が正解に近そうだ。次のグラフはFacebookのフレンド数別、他のサービスの利用率。やはりフレンド数が多い属性ほど、Instagramやツイッターも利用している率が高くなる。
↑ Facebookでのフレンド数と他サービス利用の関係(米2012年、12-17歳、Facebook利用者限定)
FacebookとInstagramとの相性はさほど良くなさそうだが、ツイッターとは相関性が高く、ヘビーなユーザーほど双方共に利用する人が増加する。特に601人以上になると、ツイッターの利用性向は半数近くに達する。
Facebookで600人を超えるフレンド数を有した上で(しかも2/3は一日数回アクセス)、さらにツイッターまで利用する。12-17歳でそこまでのめり込むと、色々と大変だろうな、という感は否めない。果たしてすべての流れを追い切れるのだろうか。
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