将来子供に就いてほしい職業、トップは「子供が就きたいと思う職業」だが具体的職業を挙げると……?
2013/05/31 08:45
2013年5月15日にパルシステム生活協同組合連合会は公式サイト上で、「子育てと乳幼児に関する調査」の結果を発表した。その公開データによると、小学生未満の子供がいる20代-40代の母親で構成される調査対象母集団においては、自分の子供が将来ついてほしい職業の最上位は「子供が就きたいと思う職業」だった。次いで「安定した職」が上位に挙がっている。具体的職業を挙げた回答のみで再集計すると、最上位には男の子・女の子、双方の子供に対して最上位に「公務員」がついている(【発表リリース:子育てと乳幼児に関する調査】)。
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今調査の調査要項は【子供に食べさせる食材、何について、どれだけ心配?】で紹介済み。詳しくはそちらを参照のこと。
自分の子供に対し、将来どのような職業についてほしいか。複数回答で聞いた結果が次のグラフ。最上位は子供の意思を尊重すべく「子供が就きたいと思う職業」となった。72.0%だから約3/4の母親は子供の選んだ道を歩むべきだとの認識を(現時点では)抱いていることになる。
↑ 将来子供にどのような職業についてほしいか(複数回答、上位10位)
次いで多い意見は「安定した職」で42.0%。職種は特に指定しないものの、不安定な状態で生活に苦労する状況は避けてほしいという、親心が見え隠れしている。
第3位以降は具体的な職種が続くが、正直なところ対象となる子供が男の子か女の子かで大きな差異が生じている。そこで「具体的職業を挙げている事例」のみで再集計し、男の子向け・女の子向けで別々にグラフ化したのが次の図。
↑ 子供に将来どんな職業についてほしいか(男の子、複数回答、具体的職業、5.0%以上回答のみ抜粋)
↑ 子供に将来どんな職業についてほしいか(女の子、複数回答、具体的職業、5.0%以上回答のみ抜粋)
男女共に最上位は「公務員」。最初の全般的回答で第2位に収まっている「安定した職」にも通じる、黄金パターンでもある。第2位以降は流石に男女で異なるが、男の子で第2位、女の子でも第3位に「会社員」が入っており、いわゆる「侍業」「自営業」「職人的存在」では無く、普通の比較的安定した職に就いてほしいとの母親側の思惑が見えてくる。
一方目に留まるのは「薬剤師」が男女共に上位についていること。今後高齢化社会が進み、薬の需要がさらに高まり、コンビニ併設のドラッグストア・調剤局も開局されることから、安定した職との判断もあるのだろう。子供達自身が望みそうな「プロスポーツ選手」「消防士」「保育士」「歌手・タレント」などもあるが、「保育士」以外は順位が低め。
いずれにせよ、「安定感」が前面に押し出されている点を中心に、多分に現在の就職事情を反映している感はある。果たして子供自身は、この結果をどのように受け止めているのだろうか。そして彼ら・彼女ら自身はどのような職に就きたいのか。今件調査結果には出ていないが、聞いてみたいものではある。
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