スマホに切り替え・気になる料金、いくらまでならOKできる?
2013/05/10 08:45
アイ・エム・ジェイは2013年4月25日、一般携帯電話(フィーチャーフォン)に関する利用実態調査結果を発表した。それによると現在一般携帯電話を保有する人で構成される調査対象母集団のうち、今後スマートフォンへの買い替えを考えている人に、スマートフォンへの買い替え・移行に際して増額しても支障のない月額支払総額を聞いたところ、もっとも多い回答項目となったのは「同額」(スマートフォンに移行しても今までの一般携帯電話と同じ金額)だった。26.1%の人が回答している。次いで「1000円未満」が18.8%、「2000円未満」が17.6%と続いている(【発表リリース】)。
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今調査は2013年3月26日から28日にかけてインターネット経由で、15-59歳の男女に対して行われたもので、回答時点で一般携帯電話(フィーチャーフォン)を保有しているのが前提条件。また、予備調査の時点では総務省全国男女推計人口の2013年2月分を元にインターネット利用率を年代別に算出し、この比率に基づいて割付を行い実施している。さらに調査対象母集団は一人一人の携帯電話の保有状況・今後の意向を元に、
・卒業層…今後スマートフォンに機種変更する意思があると回答した人。いわゆるスマートフォン予備軍(597人)。
と2つの属性に区分している。今回はこのうち「卒業層」、つまり今後はスマートフォンに機種変更をしたい人(回答時点ではまだ買い替えをしておらず、一般携帯利用者であることに注意)に対し、いくつかの質問をしている。
以前【一般携帯からスマホへの乗り換え希望派・継続利用派で大きく異なる、使用料金やパケット定額制の契約状況】でも記した通り、卒業層は継続層と比べて携帯電話利用時の出費にはやや寛大な傾向がある。継続層と比べ卒業層は1000円ほど支払料金総額の平均値が高い。
↑ 現在の携帯電話の月額支払料金総額(概算平均値、円)(「一般携帯からスマホへの乗り換え希望派・継続利用派で大きく異なる、使用料金やパケット定額制の契約状況」から抜粋、再録)
それではスマートフォンに買い替えた際、どの程度の金額まで支出増加に耐えられるだろうか。表現を変えれば、増額しても支障がないと認識しているだろうか。
↑ スマートフォンへ買換え・移行する際、増額しても支障のない月額支払総額(卒業層限定、単一回答)
最多回答項目は「同額」。つまり「4600円強/月位の負担でスマートフォンが使えれば……」と考えている人がもっとも多いということになる。次いで多いのは1000円未満で18.8%、2000円未満で17.6%、3000円未満の12.4%と続く。逆算すると支払金額だけで考えた場合、実際の上乗せ金額が2000円足らず、つまり約6600円/月なら、卒業層のうち約半数の人がスムーズにスマートフォンに移行することになる。
それでは実際には、スマートフォンの利用者の平均支払総額は月額でどれ位になるのだろうか。昨年の電通での調査結果を基にした記事【スマートフォンとタブレット機、月次支払額はいくら位?】によれば、基本料金で7430円、ネットショッピングで5070円、その他諸々を合わせて1万4030円/月という結果が出ている。今調査結果で卒業層の半数が移行しうる額の2倍以上である。
↑ スマートフォン各機能利用者における平均月次支払額(円)(再録)
仮にネットショツピングもゲームも動画視聴もせずに、通話とブラウジングのみに限定したとしても7430円。「3000円未満の増額までOK」とする人たちまでが該当するので、大体3割ほどがスマートフォンへの移行を果たせることになる。
無論実際にスマートフォンを利用している人ならお分かりの通り、その便宜性の高さからついつい色々なサービスを利用してしまうもの。そして基本料金以外にも支払いをしてしまうことは目に見えている。その後、想定外の額面が書かれた請求書を目の前に、どれだけの人が支払負荷に耐えられるだろうか。
最近スマートフォン利用者が利用料金の負担の大きさから、一般携帯電話に利用端末を変えるという話をちらほらと見聞きするようになった。以前別記事でも記したが、携帯電話とて「道具」に過ぎない。費用対効果を考慮した上で、一番自分の環境にあった機種を選ぶべきなのは、言うまでもあるまい。
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