テレビを観ながらのソーシャルメディア利用、もっとも視聴される番組ジャンルは?

2013/05/03 15:00

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テレビドラマネットエイジアとシタシオンジャパンは2013年4月25日、テレビとソーシャルメディアの関係性をテーマとした調査結果を発表した。それによると調査対象母集団でテレビを視聴しながら、ソーシャルメディア上につぶやきや書き込みをしたこと(テレビ番組に関する情報発信)がある人においては、ドラマ放送中にそれらの行動をする場合がもっとも多いことが分かった。次いでお笑いなどのバラエティ、音楽番組、映画などが続く。男女別では多くのジャンルで女性の方が高い回答率を示しているが、スポーツやニュース番組では男性の方が多くの書き込みをしていることが確認されている(【発表リリース】)。



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今調査は2013年2月25日から3月1日にかけて15-49歳の男女で携帯電話(スマートフォン・一般携帯電話(フィーチャーフォン))保有者に対し、携帯電話経由で行われたもので、有効回答数は1000人。男女比は50.6対49.4。男女比・世代構成比は携帯電話利用率及び人口分布を元にウェイトバックが実施されている。

先日【テレビを観ながら話題のやり取りをソーシャルメディアで…断トツなツイッター、低めなFacebook】で解説したように、今調査対象母集団のうち主要ソーシャルメディアを月一以上で利用している人(要は定期利用者)において、テレビ番組を視聴している最中に個々のサービスにその番組に関する書込みなどをしている人の比率は次の通り。例えばツイッターの場合、月一以上で使っている人の4割強が、テレビを観ながらその番組内容に関する書込みをする(情報発信をする)経験がある、と読むことが出来る。

↑ 個々のソーシャルメディアを月一以上で利用している人における、テレビ視聴時に該当サービスで番組の関連情報を見ることが「ある」「たまにある」人の合計(再録)
↑ 個々のソーシャルメディアを月一以上で利用している人における、テレビ視聴時に該当サービスで番組の関連情報を見ることが「ある」「たまにある」人の合計(再録)

今回はこの「番組内容の書き込みをすることがある」人に、具体的にどのようなジャンルの番組で書込みをしたかを尋ねた結果を見ていくことにする。まずは全体的な結果だが、最上位についたのはドラマで16.2%。次いでバラエティ(お笑い)で14.4%。音楽番組の12.2%と続いている。

↑ テレビを観ながらつぶやきや書き込みをしたことのある番組ジャンル
↑ テレビを観ながらつぶやきや書き込みをしたことのある番組ジャンル

テレビを観ながら番組に関する書込みをするためには、何よりもまずその番組を本人が視聴する必要がある。そして多分に、「他人も観ているであろう」と推測できる番組であることも欠かせない。本当に自己主張的な意味合いだけで書込みをするのなら、視聴率がほとんどゼロな番組のものでも構わないが、多くの人は「他人も共感してくれるだろう」との思惑を多かれ少なかれ抱いた上で、自己主張をしているからだ。上位に一般性の高いエンターテインメント番組が並ぶのも納得が行く。

これを男女別に見ると、概して女性の方が高い値を示している。女性のテレビ視聴やインターネットによるコミュニケーション好きが改めて認識できる。

↑ テレビを観ながらつぶやきや書き込みをしたことのある番組ジャンル(男女別)
↑ テレビを観ながらつぶやきや書き込みをしたことのある番組ジャンル(男女別)

ただしスポーツとニュース番組では男性の方が値が高い。これらの番組は元々女性の視聴率の低さは容易に想像でき、したがって女性の「視聴しながら書込み」率が下がるのも納得がいく。

世代別でも男女別同様、各番組ジャンルの好き嫌いそのものが、「視聴しながらの書き込み」率の違いに現れている。

↑ テレビを観ながらつぶやきや書き込みをしたことのある番組ジャンル(世代別)
↑ テレビを観ながらつぶやきや書き込みをしたことのある番組ジャンル(世代別)

ドラマやバラエティ(お笑い)などエンターテインメント性の高い番組は若年層の書き込み率が高い。特に映画やアニメでは、40代の行動率が2%台しかない。一方、スポーツやニュースになると20代がもっとも多く、30代-40代もそれなりの値を示すことになる。番組の視聴をする・しないは当然として、その番組を見てツッコミを入れたり感想を述べたり、知識を披露するモチベーションは、歳と共に減っていくものの、同時に番組の内容で大いに左右されるようである。



テレビ視聴とソーシャルメディア、特にリアルタイム更新性の高いサービスとの連動性は以前から指摘されており、例えば以前紹介した【ニフティ、ツイッターと連動したリアルタイム疑似視聴動向表示アプリ「みるぞう」提供開始】のように、疑似視聴率を随時計算するサービスも登場している。番組の中には公式アカウントを用意し、双方向サービスのような取り組みを行うところも出てきた。

現在はまだ試行錯誤の段階だが、今後はさらに吟味を重ね、テレビとソーシャルメディアの相互作用を上手く利用した取り組みが行われるに違いない。



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