なぜスマートフォンを使わない? 理由トップは「今の携帯で十分」
2013/04/14 20:00


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今調査は2013年3月29日から4月3日にかけて、10代から60代の男女にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1332人。男女比及び世代構成比(10歳区分)はそれぞれほぼ均等割り当て。日本国内の人口構成比によるウェイトバックはかけられていない。
先行する記事で解説しているが、今調査対象母集団では42.8%の人がスマートフォン使用者(保有している必要は無い)、56.2%が非使用者、1.0%が「スマートフォンが何を意味しているのかを知らない」だった。

↑ スマートフォンを現在使っているか(複数回答)(再録)
そこでこの56.2%のスマートフォン非使用者に、「なぜスマートフォンを使わないのか」、その理由を複数回答で尋ねたところ、最上位についたのは「普通の携帯電話(=一般携帯電話、フィーチャーフォン)で十分」だった。実にほぼ2/3、65.7%の人が同意を示している(今項目では各選択肢での男女の差異が数ポイントでしかなく、総計のみを記載している)。

↑ 何故スマートフォンを利用したいと思わないのか(スマートフォンを使っておらず、購入・利用したいとも思わない人限定、複数回答)
スマートフォンもまた道具の一つに過ぎない。「使ってみて初めて分かる便利さ」も多々あるのは事実だが、現時点で必要性を感じないのなら、無理に使うこともない。オーバーに表現すれば、学校がそばにある都心部の住宅で一人暮らしをしており、旅行も滅多にしない学生に、通学用としてジェット機の購入を勧めるようなもの。
第2位は「利用料金が高い」、第3位は「本体価格が高い」。いずれもコストの大きさを問題にしている。ただしこれは純粋に金額的な高さの他、費用対効果の面での高さをも意味していると考えられる。つまり「スマートフォンの効用はある程度知っているが、その効用と引き換えに、増すことになる支出と比較すると、割りが合わない」ということ。第4位の「PC(パソコン)のような機能は携帯電話に不要」も、価格面での理由の間接的トリガーとなりうる。
順位はやや下がるが、モバイル系端末の宿命ともいえる、バッテリー問題も挙がっている。ファストフードや喫茶店などで充電可能なポイントが増えているが、いつでもそのような場所に出会えるとは限らない。使える時間が短ければ、どれほど高機能でも効用は削られてしまうとの考えに違いない。
ちなみに、スマートフォンを使用している人に、一般携帯電話を併用しているか聞いたところ、全体では86.5%がスマートフォンのみと答えている。

↑ 一般携帯電話は利用しているか(スマートフォン使用者限定)
利用コストを少しでも減らすためなのが主要因だが、そしてモバイル端末としては最初からスマートフォンを使っている人も多分にいるだろうが、スマートフォン使いは携帯電話の用件をすべてスマートフォンでまかなうことができ、一般携帯電話(フィーチャーフォン)は不要と考えていることになる。料金面はともかく、機能面で「スマートフォンは要らない」と考えている人も、あるいは食わず嫌いでしかなく、使ってみると「もう一般携帯電話は要らない」と考えを変える、のかもしれない。
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