「携帯操作は運転の邪魔」が一目で分かる啓蒙ポスター

2013/04/15 20:45

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運転に難儀中日本では携帯電話(一般携帯電話、スマートフォンの双方)を使って電子メールによるやり取りが盛んだが、海外ではむしろSMS(ショートメッセージサービス)を用いる場合が多い。インターネット機能を持たない携帯電話の多くでも利用することが可能だからだ。そして(主に)SMSを使ったメッセージのやり取りのことを、従来文字列を意味する言葉を使い「テキスト(text)」「テキスティング(texting)」と呼んでいる。相手が目の前に居なくとも気楽に意思疎通が出来る便利な機能だが、それゆえに夢中になりすぎ、同時に行っている他の行動がおろそかになる場合も多々ある。特に自動車の運転中の「テキスト」は瞬時の判断が必要な場面で、致命的な遅れを導くことがあり、世界各国で止めるようにとの啓蒙活動が行われている。今回はその啓蒙活動の一環として、ドイツで展開されている「運転中の携帯操作は非常に危険、安全運転の邪魔になるだけだ」という事実をビジュアル化して教えてくれるポスターを紹介する(I Believe in Advertising)。



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↑ Deutsche Verkehrswacht: Don't text and drive
↑ Deutsche Verkehrswacht: Don't text and drive

これは1924年に設立された、交通安全に関する啓蒙や各種ボランティア活動を行う非営利団体Verkehrs Wachtが展開しているポスター。描かれているのは運転中のドライバーが何か大きな物体に車内スペースを占領され、運転そのものに難儀をしているようす。よく見るとその「大きな物体」は「THX」という文字であることが分かる。インターネット上でよく使われる、謝意を意味する言葉「Thanks」の短縮形「THX」に他ならない。

そしてドライバーはこの文字に押しつぶされ、まともな運転ができない状態にある。このままではハンドルも操作できず、事故を起こすことは必至。そして下部には「テキストしながら運転してはいけません」というシンプルかつ切実なメッセージが。

ここまで説明すればもうお分かりだろう。これは携帯電話でテキストのやり取りをしていると集中力を奪われ、運転が邪魔される実態を、「やり取りされている文字そのものが巨大化して運転手を圧迫する」という疑似的な切り口で表現しているのである。携帯電話のサイズそのものは小さく、本人はささいなことと思っているかもしれないが、実際にはこれ位運転には邪魔なものである事実を、ビジュアル的に表現したわけだ。

今スタイルのポスターには他のバージョンも用意されている。

↑ それぞれ「WTF」「LOL」が運転手の運転を大いに邪魔している
↑ それぞれ「WTF」「LOL」が運転手の運転を大いに邪魔している

それぞれ、やはりインターネット上で使われることが多い短縮形の言い回し「WTF(何があった?)」「LOL(笑い)」が巨大化し、ドライバーを邪魔している。これではまともな運転もかなうまい。それほどまでに運転中の携帯電話操作は危険であることが一目で分かる次第。

日本でも「wwww」や「キタ━━(゚∀゚)━━!!」のような、独自のインターネット上で頻繁に使われている言い回し(ネットスラング)は数多い。それらを用いることで類似の、そして日本人にも一目で「なるほど感」を覚える啓蒙ポスターを作れるに違いない。


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