Pinterest、Instagram、Tumblr…米におけるサイト上でのマルチメディア共有サービス利用動向
2013/02/21 08:45


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今調査は2012年11月14日から12月9日にかけてアメリカ合衆国内に住む18歳以上の男女に対し、RDD方式で選択された電話番号を用いた電話インタビュー形式(英語)で行われたもので、有効回答数は2261人。固定電話で回答した人は1353人、携帯電話で回答した人は908人(そのうち471人は固定電話無し)。統計結果は国勢調査に基づきウェイトバックが行われている。また調査対象母集団のうちインターネット利用者は1802人(79.7%)。ただしFacebook関連の値は【数週間距離を置いた経験を持つ米Facebook利用者、その理由は……】などで記した別調査「Coming and Going on Facebook」(2012年12月実施)の値が用いられている。
「動画共有サイトサービス」としてはYouTubeやVimeo、日本ではそれに加えてニコ動が良く知られている。アメリカのブログ・サイトで動画が貼られている場合、大抵はこの2サービスのどちらかを用いたブログパーツが活用されている。一方、少し利用ハードルを下げ、動画と画像(静止画)との垣根を取り払い、「マルチメディアコンテンツ」という視点から手軽に集積整理できるサービスも増えてきた。今記事タイトル、あるいは冒頭で名を挙げているPinterest、Instagram、Tumblrなどが昨今では知られている。
例えばPinterest(ピンタレスト)はキャッチコピー「オンライン版のピンボード。貴方の好きなものを整理して他人に披露しよう」にもある通り、気に入った写真や動画をコルクボードに貼りつける感覚で集めてまとめ、他人に閲覧させることができる。いわば切手帳、スタンプ帳、あるいは子供のおもちゃ箱のようなものだ。

このPinterestの利用率だが、インターネット利用者全体では15%。大体6-7人に一人割合となる。

↑ Pinterestを使っているか(インターネット利用者限定)(米、2012年11-12月)
まず目に留まるのは女性の利用率の高さ。女性に限れば1/4が利用している。男性と比べて実に5倍。オシャレ感の強いサービスなだけに、納得のいく動きではある。また世代別では高齢層はともかく、中堅層まで利用率が比較的高めなのも特徴。操作性におけるハードルの低さが原因だろうか。さらに高学歴・高年収・地方在住者ほど利用率が高いのにも注目。特に前者二つは何らかのビジネスを考慮する際に、非常に有益な傾向となる。
続いてInstagram(インスタグラム)。ソーシャルメディアと画像撮影の組み合わせによるサービスで、他のSNS(Facebookやツイッターなど)との連動が重視されており、モバイルでの利用もポイントの一つ。現在はFacebook傘下にあるが、独立した運営が続けられている。

↑ Instagramを使っているか(インターネット利用者限定)(米、2012年11-12月)

最後はTumblr(タンブラー)。ブログとツイッターの要素を合わせ、引用に重点を置いたサービスで、オンライン・スクラップブックとも表現できる。他の利用者の投稿を自分のページに再投稿する「リブログ」機能が多用されている。

↑ Tumblrを使っているか(インターネット利用者限定)(米、2012年11-12月)
利用率そのものは上記2サービスの半分以下で6%。男女差は無く、世代間格差が非常に大きい。「若年層向けのお手軽サービス」な感は強いが、意外にも高学歴、高年収者の利用率が高いのが特徴。
マルチメディア系SNSというくくりでは同じ「かごの中」に収まる3サービスだが、Instagramが他のSNSとの連動に重点を置いているのに対し、PinterestとTumblrは独自色が強い。そしてPinterestとTumblrとでは前者がオリジナリティの高いオシャレな宝石箱的なセンスを持つ一方、後者は引用メインのアングラ的雰囲気を持つスクラップブックのようなイメージがあり、それぞれ異なる個性を有している。
Facebookやツイッターもマルチメディア機能への注目を強める中、これらのサービスがどのように支持を増やしていくのか。今後の動向が気になるところだ。
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