アメリカでのFacebookとツイッターの利用動向
2013/02/20 07:55
アメリカの調査機関【Pew Research Center】は2013年2月14日、主要ソーシャルネットワーキングサービス(Social Networking Service、SNS。今件ではソーシャルメディアより定義が狭く、ブログや掲示板は該当しない)に関するアメリカでの最新普及率に関する報告書【The Demographics of Social Media Users ― 2012】を発表した。今回はその中から「主要SNSとして挙げられているFacebookとツイッターの利用率」について見ていくことにする。
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今調査は2012年11月14日から12月9日にかけてアメリカ合衆国内に住む18歳以上の男女に対し、RDD方式で選択された電話番号を用いた電話インタビュー形式(英語)で行われたもので、有効回答数は2261人。固定電話で回答した人は1353人、携帯電話で回答した人は908人(そのうち471人は固定電話無し)。統計結果は国勢調査に基づきウェイトバックが行われている。また調査対象母集団のうちインターネット利用者は1802人(79.7%)。ただしFacebook関連の値は【数週間距離を置いた経験を持つ米Facebook利用者、その理由は……】などで記した別調査「Coming and Going on Facebook」(2012年12月実施)の値が用いられている。
以前別記事で記したが、インターネット利用者における主要SNSの全体的な利用性向は次の通り。Facebookが圧倒的、次いでツイッター、Pinterestなどが続く(重複回答もありえることに注意)。
↑ どのSNSを使っているか(インターネット利用者限定)(米、2012年11-12月)(再録)
今回はこの中から、Facebookとツイッターに関して、細かい属性別の利用性向を見ていく。まずはFaceook。
↑ Facebookを使っているか(インターネット利用者限定)(米、2012年12月)
インターネット利用者の2/3が使っているFacebook。若年層に限れば86%にまでその比率は上昇する。世代間格差は他のデジタル系サービス同様大きいものの、65歳以上でも1/3を超える人が使っているのは驚異的ともいえる。また、男性よりも女性の方が利用率が高いのも注目に値する。
一方、学歴や世帯年収、居住地域における違いはさほどない。学歴でやや低学歴の方が、居住地域では地方の方が利用率が低めに見える程度。世代別ほどの差異は無く、Facebookの浸透が世間一般にまで進んでいることがうかがえる。
ツイッターはどうだろうか。縦軸の区切りがFacebookとは異なることに注意してほしい。
↑ ツイッターを使っているか(インターネット利用者限定)(米、2012年11-12月)
全体では16%。男女間では男性の方がやや利用率が高い。また、世代間格差は非常に大きく、若年層で3割近いのに対し、65歳以上ではほとんど使われていない。また居住地域別では都市部ほど利用率が高いものの、学歴や世帯年収別では差異が見られないのは興味深いところではある。
機会を改めて解説することになるが、昨今では画像処理に優れたSNSが多数展開し、いくつかは着実に浸透しつつある。SNSでは先行する立場にあるFacebookとツイッターが今後どのような層に普及を深めていくのか、気になるところではある。
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