女性の夕食時間、一番遅いのは? 年齢階層別夕食開始時刻の実情(最新)
2024/12/03 02:47
一日の食事の締めでもあり、一家だんらんの場としても重要な夕食。用意する時間をある程度取れることもあり、料理をする人には腕を振るう場ともなる。その夕食を取り始める時刻は、人によってどのような違いが生じているのだろうか。今回は総務省統計局が2022年8月31日以降順次結果を発表している2021年社会生活基本調査の結果を基に、実情を確認していくことにする(【令和3年社会生活基本調査】)。
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今調査の調査要綱は先行記事の【ボランティア活動の実態(最新)】を参照のこと。
最初に挙げるのは、男女・曜日(平日と土曜、日曜)別、そして年齢階層別の平均夕食開始時刻の実情を記したグラフ。縦軸の時間区切りを統一し、男女の比較もしやすいようにしてある。
↑ 年齢階層・曜日別夕食開始時刻(男性、時:分)(2021年)
↑ 年齢階層・曜日別夕食開始時刻(女性、時:分)(2021年)
まず男女ともおおよそ平日より土曜、土曜より日曜の方が夕食の開始時刻が早い。これは、就業者は就業時間に押される形でどうしても夕食時刻を遅くせざるを得ないため。土曜出勤者も多分にいることから、平日よりは早いものの、日曜よりは遅くなる次第。また歳を経るに連れて健康・身体の変化などから就寝時間が早くなるため、自然と夕食開始時刻も早くなる(もちろん定年退職などで就業者率が減るのも一因)。そして女性よりも男性の方が平日と土曜・日曜の差異が大きいのも、男性の方が正社員での就業者が多く、必然的に帰りが遅くなるから。
また遅くなるピークを見ると男性は平日と土日で時間帯が異なるが、現役世代は代替同じ時間を維持するものの、女性は20代でやや遅くなる山場を迎え、それ以降は早くなり、40代からまた遅くなる動きを示している。これは男性が自分のペースで夕食を食べ始めるのに対し、女性は夫の帰りをまたず、子供の要望に応える形で早めに食事を取る傾向があることを示唆している。よく見直すと、男性も日曜日には35-39歳を中心に、夕食開始時刻が早まる動きを示しており、これは日曜ぐらいは親子そろって夕食を取るため、母親や子供に時間を合わせているのではないかと思われる。
余談になるが、男女で平日・年齢階層別の夕食開始時刻を比べると次の通りとなる。
↑ 年齢階層・男女別夕食開始時刻(平日、時:分)(2021年)
10代後半から男女で大きく差異が生じるのは、就業しているか否かで夕食開始時刻が異なるため。そして男性の定年退職や女性のパート・アルバイトの必要性の低下(=子供の親離れ)が進むに連れて、男女の差異は縮まっていく。同時に就寝時間が早くなるといった身体的な事情もあり、開始時刻が早まる形となる。
一番の男女差が生じるのは30代後半で37分(男性19時33分、女性18時56分)。男性の働き盛りでもあり、多忙なために帰宅も遅くなる。当然食事もずれ込む結果、差異が開くと考えれば、この動きも納得がいく次第ではある。
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