テレビ番組関連動画を見る人3割、理由は「見逃した」「好きな時間に見られる」

2013/03/01 07:55

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YouTubeNHK放送文化研究所は2013年2月7日、「デジタル時代の新しいテレビ視聴(テレビ60年)調査」の概要データを公開した。それによると調査対象母集団においては、インターネット上でテレビ番組に関する動画を視聴している人は約3割いることが分かった。視聴理由としては「見逃した番組を見るため」がもっとも多く5割近く、次いで「見たい番組を好きな時間に見られるから」「過去の番組を見るため」「検索して見られるから」が続いている(【発表リリース一覧ページ】)。



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今調査は2012年11月17日から25日にかけて全国の16歳以上の日本国民より住民基本台帳から層化無作為二段抽出で抽出した3600人(外国人と思われる人は除く)に対し、配布回収法で行われたもので、有効回答数は2506人。男女比・世代構成比は非公開。

YouTubeをはじめとする動画コミュニティ・ソーシャルメディアの普及により、多くの人が動画を気軽に動画を視聴できるようになった。テレビ局全体、番組単位でもそれらコミュニティに専用チャネルを開設し、放送番組のダイジェストや一部公開を行い始めている。また独自のインフラを立てて有料・無料でテレビ番組を収録した動画を配信するサービスもある。

今件ではテレビ番組そのもの、あるいは番組の一部を一般の人が加工したものなど「テレビ番組に関する動画」について、見たことがあるか否かを尋ねている。全体では見る人は29%の人が該当している。


↑ インターネットにおける「テレビ番組に関する動画」(番組そのもの、一部を一般の人が加工したものなど)の視聴状況
↑ インターネットにおける「テレビ番組に関する動画」(番組そのもの、一部を一般の人が加工したものなど)の視聴状況

「週一以上」で切り分けすると13%。1割強といったところ。そもそも動画を見ない、見る環境がない人が過半数いるため、これでも多い方かもしれない。

それではこの29%は、どのような理由で「テレビ番組に関する動画」を見るのだろう。最上位は「見逃した番組を見るため」で46%に達していた。

↑ インターネット上での「テレビ番組に関する動画」視聴理由(複数回答、該当動画視聴者限定)
↑ インターネット上での「テレビ番組に関する動画」視聴理由(複数回答、該当動画視聴者限定)

以前【6割近くは「録画してテレビ番組を見る」、理由は「好きな時に見たいから」】で、テレビ番組を録画して見る人の多くは「時間に束縛されずに番組を楽しみたい」とする意見が多数に及んでいた。今件は自分で録画したのか、第三者(個人、番組・放送局側などを問わず)によるものかは別として、やはり「自分の時間上の都合に合わせてテレビ番組を楽しみたい」とする思いが強い。トップに続く「見たい番組を好きな時間に見られるから」はまさに視聴者側の時間の都合によるものであるし、「過去の番組を見るため」も少なからず「以前見逃したものを見たい」とする要望から来るものである。

「過去の番組を見るため」には「元々自分は見る機会は無かったものの、話を見聞きして気になるもの」「見られる可能性のある時期に放送していたが、その時は気がつかなかったもの」もある。それらの場合は多分に「検索して見られるから」と密接な関係があると考えて良い。例えば好きなタレントが活躍するドラマを視聴していてドラマそのものに興味を抱き、「このドラマの過去のシリーズも見たい」という欲求が沸き起こり、過去の作品を探すという具合である。リメイク作品やオマージュ作品の場合は、元となったものを見たい場合もあるだろう。いずれにせよインターネット上のテレビ番組関連の動画は、動画の効率性、ランダムアクセス性が評価され、利用されていることになる。

なお本文では具体的な数字の開示は無いものの、「若年層は、話題の番組や地域で放送されない番組を見るために、検索可能なテレビ番組動画を利用する人が多かった」との言及がある。インターネットの「地域を超えて情報のやり取りが出来る」メディアとしての利点を活用した需要ともいえよう。


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