起床時刻の男女間、そしてこの5年の間の変化ぶり(最新)

2024/12/01 02:37

このエントリーをはてなブックマークに追加
2024-1124ライフスタイルによって起床時刻は人それぞれ。見方を変えれば起床時刻の動向を見ることで、人々のライフスタイルを推し量ることができる。今回は総務省統計局が2012年8月31日以降順次結果を発表している2021年社会生活基本調査の結果を基に、男女それぞれの、平日と土日における起床時刻の実情を確認していくことにする(【令和3年社会生活基本調査】)。

スポンサードリンク


人の平均起床時刻の実態


今調査の調査要綱は先行記事の【ボランティア活動の実態(最新)】を参照のこと。

まずは直近2021年における平均起床時刻(深夜ゼロ時以前に始まり、60分を超えて続く最初の睡眠の終了時刻)だが、平日は男性が午前(以下同)6時43分、女性が6時32分と、女性の方が10分強早い。朝の家事などのために早起きする必要があるからだろう。

↑ 男女・曜日別平均起床時刻(時:分)(2021年)
↑ 男女・曜日別平均起床時刻(時:分)(2021年)

土日になると男女とも30分ほど起床時刻が遅くなる。土曜日より日曜日の方がさらに遅くなるのは、土曜日も出勤・登校で早起きせざるを得ない人がいるため、平均化した時に早めの時間が出てしまうから。一方で男女の差異はあまり変わりない。

今件を就業別に見ると、男女とも平日は有業者の方が早く起床するものの、土日では無業者(定職を持たない人)の方が早起きする傾向が見られる。

↑ 普段の就業状態・曜日別平均起床時刻(男性、時:分)(2021年)
↑ 普段の就業状態・曜日別平均起床時刻(男性、時:分)(2021年)

↑ 普段の就業状態・曜日別平均起床時刻(女性、時:分)(2021年)
↑ 普段の就業状態・曜日別平均起床時刻(女性、時:分)(2021年)

有業者は平日の就業での疲れをいやすため、土日に少しでも長く睡眠を取り、そのために起床時刻が遅くなる、と考えれば道理は通る。たいした時間ではないかもしれないが、寝不足の人にとっては、それでも結構嬉しいもの。

5年間で起床時刻はどこまで変わったか


今調査は5年おきに実施されているため、前回調査は2016年のもの。そこで前回調査分の結果を抽出して直近調査分と比較し、5年間の変移を計算したのが次のグラフ。男女とも、平日・土日を問わずに起床時刻が遅くなる結果が出た。

↑ 男女・曜日別平均起床時刻(2016年から2021年への差異、分)
↑ 男女・曜日別平均起床時刻(2016年から2021年への差異、分)

2021年は新型コロナウイルスの流行により、外出忌避や他人との接触機会が極力抑えられ、在勤者が増えている。このことで通勤が不要となり、時間に余裕ができた分を起床時刻のずれ込み(=睡眠時間を増やす)にあてた可能性がある。また単に、外出する機会が減るだけでも、時間を節約でき、それを睡眠時間にあてようとする人もいるだろう。

これをさらに就業状態別に細分した結果が次のグラフ。

↑ 男女・曜日別平均起床時刻(普段の就業状況別、男性、2016年から2021年への差異、分)
↑ 男女・曜日別平均起床時刻(普段の就業状況別、男性、 2016年から2021年への差異、分)

↑ 男女・曜日別平均起床時刻(普段の就業状況別、女性、2016年から2021年への差異、分)
↑ 男女・曜日別平均起床時刻(普段の就業状況別、女性、 2016年から2021年への差異、分)

元々女性の方が早起きなことから、起床時刻が延びる度合いも大きなものとなっている。また女性は有業者と無業者で大きな違いは出ていないものの、男性では有業者の方が起床時刻の延び方は小さい。通勤時間などを節約できても、これまでの習慣でつい同じ時間に起きてしまうのかもしれないし、遅く起きても家族の目が痛いのかもしれない。


■関連記事:
【自由時間と睡眠時間、意外に気になるその現状(最新)】
【男女とも平均睡眠時間は6時間強・40代以降は男性がやや長い傾向(最新)】

スポンサードリンク



このエントリーをはてなブックマークに追加
▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2025 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー|X(旧Twitter)|FacebookPage|Mail|RSS