二世帯住宅希望者は1/4、否定派は3割強

2013/02/12 20:45

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住宅セルコホームは2013年1月31日、住まい方に関する意識調査の結果を発表した。それによると調査対象母集団のうち結婚済み、あるいは結婚を意識している人においては、「二世帯住宅」に住みたいと考えている人は約1/4であることが分かった。否定的な意見を持つ人は3割強に登り、否定派の方が多い。回答者世代別では歳を経るほど否定派が増える傾向がうかがえる(【発表リリース】)。



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今調査は2012年12月5日から12日にかけて携帯電話を用いたインターネット経由で行われたもので、有効回答数は2000人。男女比は1対1、世代構成比は20代・30代・40代・50代で均等割り当て。調査実施機関はネットエイジア。

「二世帯住宅」とは言葉通り、一つの住宅に2つの世帯が同居するスタイルの住宅。まったく別個の住宅が2つつながっているだけのものもあれば、廊下や洗面所、リビングまで共用しているもの、玄関など一部を共用してその他の住環境は世帯毎に区分しているものなど、さまざまなスタイルの様式がある。親世帯と同居する場合には面倒見がしやすい、金銭面での節約が出来る、リスク回避が容易なことなどのメリットがあり、昨今の高齢社会問題の一つ「単独高齢者世帯によるリスク」対策との観点もある。一方、プライバシーなどの問題点も挙げられる。

今回調査対象母集団のうち、結婚している人、あるいは結婚を意識している人に、二世帯住宅に住みたいか否かを尋ねたところ、検討したい人は25.8%、検討したくない人は35.0%となり、やや否定派が多い結果となった。一方、態度留保は32.9%と比較的多く、特段意識をしていない人が多数派であるのが分かる。

↑ 将来「二世帯住宅」に住みたいか(現在結婚している、将来結婚したい人限定)
↑ 将来「二世帯住宅」に住みたいか(現在結婚している、将来結婚したい人限定)

男女別に見ると男性よりも女性の方が否定派が多く、態度留保派(「どちらとも」)を超える値を示している。これは「二世帯住宅」を構えた場合、長時間親世帯と顔を合わせるのが女性となりやすく、コミュニケーション上の不安を覚えるのが一因と考えられる。

一方世代別では若年層ほど肯定派が多く、歳を重ねるに連れて否定派が増えてくる。30代で肯定派・否定派の値が逆転し、40代以降では否定派が態度留保派すら上回る。リリース内では単に「年代ごとに意識に差が見られる結果」とのみ記されているが、回答者が高齢になるほど同居予定の親世帯の年齢も上がり、必然的に健康上のリスクへの懸念も上昇するのが一因と思われる。

特に否定派の構成を見ると、「あまり検討したくない」は横ばい、むしろ減り、「全く検討したくない」という強い否定が増える点で、何かあった時の不安感の高まりがつかめてくる。とりわけ50代は「自分達ですらむしろ、そろそろサポートされる側にあるのに」との焦りも否定意見を後押しする一因となるのだろう。


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