34%は「写真投稿のために使っている」…米携帯保有者のゲームや写真投稿、有料動画視聴傾向
2013/02/11 10:00
米国大手調査機関の【Pew Research Center】は2012年11月30日に同社公式サイトにおいて、同国の携帯電話(一般携帯電話(フィーチャーフォン)・スマートフォン双方を意味する。タブレット機などは含まれない。以後「モバイル端末」と記すこともある)の利用状況と、保有者がモバイル端末に対して考えていることを調査した報告書【The Best (and Worst) of Mobile Connectivity】を発表した。今回はその公開データの中から「携帯電話利用者における、ゲーム・写真投稿・有料動画視聴の利用性向」について見ていくことにする。
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今調査の調査要項は先行する記事【「すぐ受信できるよう枕元に携帯を置く」44%…米携帯依存事情】で解説済み。詳しくはそちらを参考にしてほしい。
今調査対象母集団のうち携帯電話保有者は1954人・86.7%。それらの人に、自分保有の携帯電話で次の行動をしているか否かを尋ねた結果が、今件記事の焦点。
まずはゲーム。ジャンルやプレイスタイルには一切言及が無く、単に「ゲーム」としか説明が無いが、利用率は36%。意外に低いように思えるが、日本の携帯電話と違いアメリカの場合、一般携帯電話(いわゆる「フィーチャーフォン」)のほとんどではアプリケーションなどで提供される多機能性は無いこと、見方を変えれば今件回答は多分にスマートフォン利用率に連動していることを留意しておく必要がある。
↑ ゲームで遊ぶために携帯電話を使っているか(モバイル端末所有者限定)
男女別ではほとんど差異が無く、学歴でも違いは無いに等しい。他方、世帯年収や世代別では大きな違いが確認できる。これは各属性のゲームへの利用性向そのものというよりは、上記で説明しているようにスマートフォンの所有性向に沿った結果が出たと見る方が自然。
続いて写真投稿。これは自分で撮影した写真か否かを問わず、写真の類をネット上にアップロードし、第三者に披露しているか否かを聞いている。全体では34%の人が利用していると答えた。
↑ 写真投稿のために携帯電話を使っているか(モバイル端末所有者限定)
男女差はほとんど無い。一方、年収や学歴別ではそれなりな違いが出ているが、これはむしろスマートフォン所有率に比していると見た方が自然。世代別も似たようなものだが、端末保有者のうち18-29歳層では6割近くが「モバイル端末経由で写真をアップロードしている」という実態に、少々驚きを覚える。
最後は有料の動画・テレビ番組を「モバイル端末で」観ているか。
↑ 有料の動画やテレビ番組視聴のために携帯電話を使っているか(モバイル端末所有者限定)
写真投稿やゲーム以上にスマートフォンに特化した回答であると共に、機動性の高いモバイル端末の必然性に欠ける使用方法であること、対価支払というハードルもあり、回答率は低いものとなっている。また、世代別はともかく学歴・年収別では法則性のある動きは見られず、モバイル端末での有料視聴が浸透していないことを表す結果となっている。
今件調査ではモバイル端末=携帯電話でひとまとめにしており、一般携帯電話とスマートフォンとの区別は行っていない。本文中でも触れているが、スマートフォンは一般携帯電話と比べてはるかに多機能・高機能を持ち、機動力の高いモバイル端末の可能性を飛躍的に高めてくれる。今後スマートフォンの普及に伴い、今件対象の値も漸増していくことだろう。
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