9%がツイッター利用…米携帯保有者のSNSやツイッター、ニュース取得状況
2013/02/04 07:00
アメリカの調査機関【Pew Research Center】は2012年11月30日、アメリカにおける携帯電話(一般携帯電話・スマートフォン双方。タブレット機などは含まれない。以後「モバイル端末」と記すことも)の利用状況と、保有者がモバイル端末に対して思うことを調査した報告書【The Best (and Worst) of Mobile Connectivity】を発表した。今回はその中から「モバイル端末を利用したSNSやツイッター、ニュース取得に関する利用性向」について見ていくことにする。
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今調査は2012年3月15日から4月3日にかけて、RDD方式によって選択された番号に対する電話による通話でのインタビュー形式で、18歳以上の男女に英語とスペイン語で行われたもの。有効回答数は2254人。固定電話による回答者は1351人、携帯電話での回答者は903人(そのうち410人は固定電話非保有)。回答者のうちインターネット利用者は1803人。各種国勢調査の結果に基づいたウェイトバックが行われている。
今調査対象母集団のうち携帯電話保有者は1954人・86.7%。それらの人に、自分保有の携帯電話で次の行動をしているか否かを尋ねた結果が、今件記事の焦点。
まずはニュース取得。デジタル媒体、しかも機動力の高いモバイル端末でのニュースの確認は非常に便利で、有意義なもの。表現能力は限定されるが、速報性では紙媒体・固定端末と比べて優れている。
↑ ニュース取得のために携帯電話を使っているか(モバイル端末所有者限定)
全体では37%の人がニュース取得のために、自前のモバイル端末を用いている。意外に少ないように見えるが、これは主に高齢者の回答率が低いのが原因。若年層に限れば約半数の値を示している。
興味深いのは世帯年収・学歴が高いほど、高回答率を示していること。それぞれの立ち位置が、機動性の高いニュース取得を必要としており、モバイル端末がその需要に応えている、ということになるのだろう。
SNS(FacebookやGoogle+など。今件ではツイッターは含めず)利用の場合はどうだろうか。
↑ SNS(Facebookなど)利用のために携帯電話を使っているか(モバイル端末所有者限定)
全体では4割。男女差異はほとんどなく、むしろ女性の方が高い値を示している。そして学歴や世帯年収別の違いはほとんど見られず、モバイルSNSがそれらの垣根を越えて浸透していることが分かる。一方で世代間格差はむしろニュース取得より拡大しているが、これは「高齢層は移動機会が少ないので、機動力に長けたモバイルでSNSを使う必要性が低い」「表示能力の上で、大きな画面が使えるパソコンを利用する機会が多い」ものと考えられる(SNSそのものの利用の世代間格差はここまで大きくは無い。【65歳でも18%が「ほぼ毎日」利用…米シニア層のSNS利用性向】参照のこと)。
最後はツイッター。Facebookなどと比べると機能は限定されるが、ハードルの低さがポイント。
↑ ツイッター利用のために携帯電話を使っているか(モバイル端末所有者限定)
元々ツイッターの利用性向はFacebookなどのSNSと比べると低く、その動きはモバイル端末経由でも変わらない。世帯年収・学歴における変化に規則性は無いが、世代間ではSNS以上の大きな差異が出ている。とはいえ、18-29歳でも18%でしかない。
今件調査ではモバイル端末=携帯電話でひとまとめにしており、一般携帯電話とスマートフォンとの区別は行っていない。そしてスマートフォンがニュース取得やSNSの「モバイル」利用において、大きな後押しの役割を果たしていることが知られている。今後スマートフォンの普及に伴い、今件対象の値も漸増していくことだろう。
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