米携帯電話保有者に聞く「どこが素敵?」「どこがダメ?」

2013/01/27 12:00

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モバイルアメリカの調査機関【Pew Research Center】は2012年11月30日、アメリカにおける携帯電話(一般携帯電話・スマートフォン双方。タブレット機などは含まれない。以後「モバイル端末」と記す)の利用状況と、保有者がモバイル端末に対して思うことを調査した報告書【The Best (and Worst) of Mobile Connectivity】を発表した。今回はその中から「自分の持つモバイル端末のもっとも良いところ・悪いところ」について見ていくことにする。



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今調査は2012年3月15日から4月3日にかけて、RDD方式によって選択された番号に対する電話による通話でのインタビュー形式で、18歳以上の男女に英語とスペイン語で行われたもの。有効回答数は2254人。固定電話による回答者は1351人、携帯電話での回答者は903人(そのうち410人は固定電話非保有)。回答者のうちインターネット利用者は1803人。各種国勢調査の結果に基づいたウェイトバックが行われている。

今調査対象母集団のうちモバイル端末保有者86.7%の人に対し、手持ちのモバイル端末自身(あるいはモバイル端末の保有そのもの)についてどのような点が一番素晴らしいか・好きか、そしてどのような点が一番イヤか・嫌いかを一つずつ答えてもらった結果が次以降のグラフ。まずはプラス面だが、最上位についたのは「便利さ」だった。17%の人が回答している。

↑ モバイル端末のもっとも良いところ(保有者限定)
↑ モバイル端末のもっとも良いところ(保有者限定)

原文でも単純に「Convenience」とあるだけなので、特定の機能や状況を指し示すのではなく、色々と使いこなせ、総合的に見て「便利である」という認識と考えられる(随分とあいまいにも思えるが、うなづける話にも違いない)。多機能化に磨きがかかるスマートフォンの普及で、この回答に同意を示す人は多いはず。

次いでの回答は「通話ができる」。一般携帯電話にしてもスマートフォンにしても、その名前にある通り「電話」ができることが一義的な道具である以上、通話可能なのは当たり前の話。だからこそ、便利さを実感しているともいえる。第5位の「家族と連絡が出来る」あたりも関連性が深い。

第3位の「非常時に役立つ」は、何か緊急事態が起きた・起きそうな時に、どこにいても通報・連絡ができる「機動性の高さ」を意味している。日本でも子供に携帯電話の類を持たせる理由では特に、上位にこの「非常時の有用性」が挙げられることが多く、納得もいく。

また通話だけでなくSMSや電子メール、インターネット機能などを使い、「ネットやメール、アプリが使える」「いつも誰かと繋がっている」など、コミュニケーションのハードルが低くなったことを取り上げる人も多い。

マイナス面については、プラス面以上に大いにうなづいてしまう。

↑ モバイル端末のもっとも困ったところ(保有者限定)
↑ モバイル端末のもっとも困ったところ(保有者限定)

トップは「いつも誰かから連絡が来得る」。つまりどこにいても誰かと繋がっている、連絡されうるという利点が、同時に弱点…というより好ましくない点としても挙げられている。原文では「いつでも何かか着信して確認しなければならないし、反応・返事を求められる」「連絡がいつでも来る可能性があるので、落ち着けない」「平静にしていたいのに邪魔をされかねない」など複数の要因の集約として説明されている。便利な点は時と場合によっては、同時に不便な・困った点になるというわけだ。

第2位は「コスト」。要はお金がかかりすぎるというもの。日本でも【携帯電話代がじわじわと…電話料金と家計支出に占める割合(2011年分反映版)】【携帯料金の重荷がじわり…サラリーマンのお小遣い内部事情(2012年発表分)】で解説しているように、モバイル端末の利用費用が財布に大きなダメージを与えつつあるが、モバイル絡みの金銭事情は日米共に大きな違いはないということになる。

また、「通信状態」「電池」「営業電話」「操作性」など、コスト以外の面でも同意が出来る内容が上位についている。営業電話に関する事情など一部周辺環境の違いはあるが、モバイル端末事情はどこの国でも大した違いは無いのだなと実感させられる結果といえる。



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