主要国で比較する「スポーツやゴシップ系ニュースはどこで手に入れるか」(2012年発表版)
2013/01/07 10:30
先に【世界主要国のテレビ視聴時間(2012年発表版)】でも記した通り、イギリスの情報通信庁は2012年12月14日までに、同庁が毎年発表している、世界各国の通信業界・メディア動向をまとめたレポート「International Communications Market Report」の最新版にあたる【International Communications Market Report 2012】を公開した。発信元の都合もありイギリス中心の内容ではあるが、有意義なデータが多数盛り込まれていて、検証に値する内容といえる。今回はその中から「主要国における、『スポーツやゴシップ系ニュース』を取得する時にもっともよく使う情報源」を見て行くことにする。
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先に【主要国で比較する「ニュースはどこで手に入れるか」(2012年発表版)】で示したように、ニュースを取得するのにもっともよく使われるメディアは「テレビ」が優勢、「インターネット」がそれに続き、地域・地方ニュースでは「新聞・雑誌」も健闘を示すという形だった。
↑ ニュースを取得する際にもっとも使うソース(全国ニュース)(2012年9月)(再録)
それではやや娯楽色が強い、スポーツニュースやゴシップ系のニュースの場合でも、同じような動きが見られるのだろうか、というのが今回のテーマ。まずはスポーツニュースだが、2-3割が興味なし。そして「テレビ」と「インターネット」がほぼ横並びの形となった。
↑ ニュースを取得する際にもっとも使うソース(スポーツニュース)(2012年9月)
国別に「テレビ」「インターネット」どちらが優勢かを見ると、
・インターネットが優勢……イギリス、フランス、イタリア、スペイン
という次第。特に日本における「テレビ」の優勢さが目に留まる。日本におけるスポーツ系ニュースの配信体制の(他国と比べた上での)立ち遅れが、この結果をもたらした一因と考えられる。
次は芸能系ニュースやゴシップ系ニュース。こちらはスポーツニュース以上に関心を持たない人が多い。大体4割に達している。
↑ ニュースを取得する際にもっとも使うソース(ゴシップ・有名人のニュース)(2012年9月)
「地方・地域ニュース」ほどではないが、「新聞・雑誌」の回答率がやや高めなのも特徴といえる。そして伝統的メディアの強いドイツ以外では、押しなべて「テレビ」以上に「インターネット」を「取得のためにもっともよく使うメディア」と挙げているのが確認できる。速報性の高さ、アングラ的な雰囲気がある、そして何よりも当事者自身が情報発信をし得るのもまた、「インターネット」とゴシップ系ニュースで相性が良い理由なのだろう。
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