来年から家計で見直したいもの、食費・電気代・外食費
2012/12/29 10:00
オリックス生命保険は2012年12月19日、夫婦関係と家計の実態に関する調査結果を発表した。それによると調査対象母集団においては、来年から家計の上で見直し、引き締めを図りたい項目の最上位には「食品・飲料費」がついた。ほぼ1/3の人が見直したいとしている。次いで「電気代」「外食費」「通信費」が続いている。家計を管理する人が妻か夫か別では、妻の管理では「電気代」「外食費」などが上位なのに対し、夫の管理では「通信費」が最上位についている。日頃自分の目で見て使用金額が割高に思われる項目を、引き締める傾向にあるようだ(【発表リリース:夫婦関係と家計に関する実態調査-イマドキ夫婦をツナグのは、ピロートークとメール-】)。
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今調査は2012年11月2日から11月6日にかけてモバイル端末を用いたインターネット経由にて既婚男女を対象に行われたもので、有効回答数は1000人。男女比は1対1、世代構成比は20代・30代・40代・50代で均等割り当て。実施機関はネットエイジア。
景気情勢が必ずしも思わしくない昨今、無駄を減らし、必要なものを見極め、注力してお金を使う必要性がますます高まりつつある。そのような状況下で、来年から家計における引き締めを、どのような対象に行いたいと考えているだろうか。複数回答で聞いたところ、最上位についたのは「食品・飲料費」。33.5%が「来年から使い方を見直したい」と回答した。
↑ 来年から家計で見直したいもの(複数回答)
次いで「電気代」「外食費」「通信費」が続き、ここまでが3割超え。さらに「嗜好品」「日用消耗品・雑貨」が続く。「なぜ見直したいか」は「収入が減退するかも」「景気の厳しさが続くかも」「実入りが厳しいから」という「入る面」の厳しさと、「無駄遣いが気になる」「金額が大きい」との「出る」面の、大きく2通りが理由として考えられる。そのうち後者において、これらの項目がターゲットに挙がったわけだが、今件調査からではその内情までは分からない。単に金額が大きく目立つからかもしれないし、浪費が気になっていたからかもしれない。単純に「上位にある項目は、皆無駄遣いが多いもの」と見るのは早計といえる。
気になるのは「切り詰めることが比較的容易な娯楽系項目」ではなく、日常的に用いている「生活系・インフラ系項目」が複数上位についていること。この類の項目での見直し・切り詰めは容易では無く、かなりの無理をしていることが見て取れる。
これを家計の管理者別に見たのが次のグラフ。
↑ 来年から家計で見直したいもの(家計管理担当者別)(複数回答)(※は回答値未公開)
上位動向にあまり変化は無いが、それでも冒頭で触れたように、家計管理担当者の視点で見た「見直しをするべき項目」の違いが描かれている。妻が家計を握っている場合、「電気代」「食品・飲料費」そして「外食費」が上位を占めている。一方で夫の場合は最上位に「通信費」が付き、次いで「食品・飲料費」「電気代」が続いている。冒頭でも触れたが、自分の目から見て割高に思える項目に、厳しい監査の目が向けられているようだ。
無駄を省くのは大いに奨励したいが、無駄でないものまで無理して省くと、かえって余計な出費を増やし、リスクをかさ上げしてしまう。また、短期的には無駄のように見えても、実は中長期的にはコスト削減・安全性増加・便益向上につながるものも多い(「安物買いの銭失い」という言葉もある)。くれぐれも「適切な」見直しをしてほしいものだ。
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