子供の携帯選択基準、価格の安さや親と同種類以上に求められているのは?
2012/12/24 18:00
サーベイリサーチセンターは2012年12月15日までに、子供の携帯電話利用およびいじめに関する調査結果を発表した。それによると調査対象母集団においては、その携帯を選んだ理由としてもっとも多くの同意があった項目は「子供が自由に選んだもの」だった。4割強が回答している。次いで「保護者と同じキャリア(通信事業者)であること」「価格が安い」が続いている。特に「価格が安い」はこの数年、基準に加える保護者が増えているのが確認できる(【発表リリースページ】)。
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今調査は事前調査が2012年10月18日-11月2日、本調査(保護者対象)が同年10月24日-11月6日にかけて、携帯電話を利用したインターネット経由によって行われたもので、有効回答数は事前調査が3080人、本調査が408人(子供に携帯電話を持たせているのが条件。男女比131対277、世代構成比20代10・30代113・40代201・50歳以上84)。本調査では子供を対象にしたものも行われているが、今件記事では取り扱わない。
先に別記事【中学生6割・高校生9割5分…子供の携帯電話保有状況】で記した通り、今調査対象母集団では約半数の保護者が、子供に携帯電話(一般携帯電話、スマートフォンの双方)を持たせている。また3割近くは「現在は与えていないが、将来持たせたい」という意向を持つ。
↑ 子供の携帯電話所有状況(再録)
それでは現在「子供が自ら携帯電話を購入した」人をのぞいた人において、子供の携帯電話を選ぶ際にどのような基準を持っている・適用しただろうか。複数回答で聞いた結果が次のグラフだが、最上位についたのは「子供が自由にえらんだもの」。最新データでは42.3%の人が同意を示している。
↑ 子供の携帯電話を選ぶ基準(子供自身が購入した場合を除く)
約束事を設けるにしても結局使うのは子供自身。デザインやサイズなどで好みも分かれる。出来ることなら子供自身も、自分の気に入ったものを使いたい。必然的に「子供に選ばせる」という選択肢が上位に来るのは当然の話。もちろん実際にはフリーハンドでは無く、いくつか選択させた上で保護者が決定する、あるいは「一定の機種の中から」子供に選ばせる事例が多いのだろう。
次ぐ回答は「親と同じキャリアであること」。これは電話料金の支払いをはじめとした各種手続きの統一化、操作の共通性(で保護者が子供に教えやすい)、そして何よりも同一キャリアによる複数契約時における割引の適用が出来るのが強み。むしろキャリア側もこのパターンを積極的に勧めており、4割近くでも少ないとすら感じるほど。その「同じキャリア」と近しいのが「価格が安い」。懐事情は厳しさを増している。
子供のリスク低減という観点では、「使用機能の制限」や「キッズケータイ」であることがポイントとなる。とはいえ、それらの項目は1-2割程度でしかなく、さほど重要視はされていない。
また経年別に見ると、「価格安」「操作容易」「本体軽量」など、お手軽さ・ライト感が重要視される一方、「キッズケータイ」であることは敬遠される動きがある。機能制限の柔軟性の問題や、親が共用する場合に使いにくい、そして何よりも子供自身があまり好まないのが要因と考えられる。
ちなみに携帯電話を保有する子供の、月次利用料金は次の通り。
↑ 携帯電話平均料金(月次、円)
負担者までの指定はないが、一様に高学年ほど高い値を示している。それだけスマートフォンの普及率が高くなる、あるいは利用サービスが増えるということなのだろう。
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